ポロリと、涙が零れたと同時に、キィンッと刀と刀がぶつかる音。
目の前では、沖田が男に向け刀を振り上げていて、それを男がやすやすと自分の刀で受け止めていた。
「その子から手を離してもらえる?僕のなんだけど。」
「思い上がりもいいところだな。人間風情が。」
男は沖田にそう吐き捨てるように言葉を放つ。
その瞳はお前なんかはゴミなんだ、と。
かつて私を陵辱した男のような瞳をしていた。
恐ろしくて、恐ろしくて、まるで女子のように私の身体がガクガクと震える。
男はそんな私を横目で一瞥すると、ニヤリと口角を持ち上げ、笑った。
「…今はまだいいだろう。準備ができたら、迎えに行ってやろう。」
そう言ったかと思えば、男は沖田を簡単に刀でいなし、自分の刀を鞘に収めた。
それと同時に離される二の腕に安心して、足から力が抜けて、その場に座り込みそうになる。
でも、
『んんっ、』
「!」
男は私の腰を掴み、私の身体を自分のもとに引き寄せ、私の唇と男のそれの距離がゼロになった。
いきなりのことに抵抗出来ずに、男の舌を受け入れてしまう。
にゅるりと男のものが私のものを器用に絡めとり、その激しさに身体に力が入らず、男に寄りかかるようになってしまえば、もっと口付けが深まってしまって、
死んでしまいたい。