確かに彼女は一見男のようだった。
しゃべり方も立ち振る舞い男。
だけど、千鶴ちゃんに見せるその表情は恋する女。
色っぽくて扇情的で、
ドクリと自分の男が疼く。
でも、それと同時に千鶴ちゃんだけに見せるその表情が憎くて憎くてたまらない。
僕だけにその表情を見せてくれればいいのに。僕だけに女になれば、
そう考える度に千鶴ちゃんに湧く殺気。
いなければ、あの女がいなければ、僕のものにできるのに、僕だけの、僕以外はその瞳にうつさない、
彼女を見る度に、自分のものにしたくてたまらなくて、周りから衆道と噂されようが、どうでもいい。
彼女を自分のものに、自分の腕の中におさめられるなら。
愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる
それがたとえ歪んでてもいいよね?
だって、君だって充分歪んでるんだから。
でもね、僕以外の男が彼女に触るのは赦さない。
誰の許しで彼女に口付けてるの?
なんで僕のものを勝手に泣かせてるの?
頭がおかしくなる。
茫然と座り込む彼女を横抱きにする。
周りから見れば男が横抱きにされてるようなものだろうけど、僕には関係ない。
彼女が泣こうが喚こうが、
僕のものにできるなら。
隊舎についてすぐに自分の部屋へ向かう。運良く、布団がそのままになっていて、そこに彼女を落とし、彼女に覆い被さった。