太陽 | ナノ


  愛おしい


キラキラとひかる金色の髪。
それに青みがかかったような白眼。


「まーま?」
『なぁに?ヒナタくん。』


私と彼の血を継いだ可愛い息子。

ギュッと私の服を掴んで不安そうに見上げるヒナタが可愛くて、フワリと微笑む。


この子が出来た時、私はこの子にヒナタの名前をつけた。
私が奪ってしまったヒナタの名前を。

最初は渋ってたナルトくんも、私の気持ちを優先してくれた。


「あんねー、なるともどってこないー?」
『ふふー。ナルトくんはもうちょっとしたら、帰ってくると思うよ。』


コテリ、首を傾げて、自分の父親を探すヒナタの姿が可愛くて、ヒナタを抱き上げてギュッと抱き締める。

心がホッとする。

たとえ、この部屋から一生出ることがなくても、私はナルトくんとヒナタがいれば幸せだから。


「ねーぇ、まま。ぼくねぇ、なるといなくてもさみしくないよ!」
『そうなの?ヒナタは強いね。』
「うん!だからね、ぼくがおおきくなったら、ままをまもってあげる!」


金色の髪を揺らしてそう言ったヒナタは、まるで私の大好きな彼のよう。


『じゃあ、パパが私のこと捨てたらヒナタに守ってもらおうかな。』
「うん!ままはぼくがぜーったいまもるからね!」

「んな、必要ねぇよ。」
『!』


ヒナタを抱き上げていると、窓の方から声がして、そちらへ目を向ける。

そこにいたのは愛しい人。


「ヒナタ…てめぇ、アオイに変なこと言ってんじゃねぇよ。」
「えぇ?ぱぱこわぁい。ぼく、ままのことまもろうとおもっただけなのに!」
「あ"ぁ"?」
『ナルトくん?』


なんだか恐い顔のナルトくんを覗き込む。

私と目があうと、ナルトくんはニヤリと笑う。

それから私にキスをした。


『ナルトくん…ヒナタの前だよ?』
「俺がしたかったからいいんだよ。」
「なるとー、ままをいじめないでー。」


幸せな生活に、私は笑みを零した。

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