運命に私を見離してほしかった
私の身体が重力に逆らわずドサッと倒れる。
でも、言わなくちゃ。
ヒナタの代わりに、言わなくちゃ。
グッと身体に力をいれて立ち上がる。
「無駄だ。立ってるのがやっとだろ…。人は変わることはできない…それが運命だ。もう苦しむひつよはない…楽になれ!」
『そうだ、ね…そうすれば、幸せだった…』
楽になれたら、幸せだったんだ。
『でも、宗家と分家の運命の中で…、苦しんでるのは、あなたでしょう…?』
くだらない運命で父が殺されて、もがき苦しんだ。
それはあなたでしょう…?ネジ。
嘲笑うかのように彼を見る。
彼が私にトドメを刺そうとした瞬間、上忍のせいで私は守られた。
『!ガハッ…ガハッ…!』
次の瞬間、私の口からはからは大量の血が出る。
死ねる?このまま、私は死ねるのかなぁ?
死ねたら、いいなぁ…
「ヒナタ!大丈夫かおい!?」
『…な、ると、くん、』
金色の太陽のような髪が視界に入る。
その太陽に腕を伸ばす。
そのまま、私の意識は闇に溶け込んだ。
ナルトSide
なぁ、オレのもんに手ェ出してんじゃねぇぞ。
「おい。てめェふざけんなよ…」
「!ナルト!やめろ!」
「うっせぇ。」
オレを止めようとするカカシを、睨みつけて日向ネジとかいうやつに殺気を向ける。
オイ、ヒナタはオレのもんだぞ?
この暗殺部隊総隊長様のなぁ?
それを知っててやったのか?
「ぜってー殺す。」
オレがヒナタと逢ったのは、アカデミーにいた頃、いきなり叫んで発狂したのがオレが興味を持った始まりだった。
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