大海を知った少女
哀しみも、苦しみも消えてくれない。
私に突き刺さるすべてが怖い。
死にたい。
泣きながら私は叫ぶ。
木の葉崩し。
私が病院を抜けてから半日もすると、それが起こった。
音の忍が私目掛けて襲ってくるのを、白眼を使って避け、点穴を攻撃する。
そのまま、襲ってくる敵を倒しながら、私は木の葉の外に出た。
『あはは…、ばっかみたい。』
案外私の生きてた世界は狭かった。
足を出せば、すぐに外に出られた。
気付かなかった。
くだらない茶番なんてしなくてもよかったんだ。
私は、
その日、木の葉を抜けた。
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