なんかゴンとキルアが立海に通うらしい。
嬉しくて嬉しくて、思わず朝から顔がにやける。
クラスの人たちがなんか怖がってたけど、しーらない!だって、私は今とーっても幸せだから!
あはは!早くゴンたちに会いたいなぁ!
「谷津原。」
『ん?あー…っと、』
名前なんだっけ?
ずっとみんなと一緒にいたから、テニス部たちの名前忘れてちゃった!
ま!どうでもいっか!
「何故昨日は勝手に休んだ。朝練も来なかっただろう。」
『えー?それって、関係ないよね?だって、個人の都合だもん!』
「だか、昨日は仁王も…」
『それが?』
ギロリと男を睨み付ける。
……あ、真田だ。真田って苗字だ。
男の名前をやっと思い出して、席から立ち上がる。
『真田、ウザい。つまんない。最悪。なんでそんなつまんないの?もっと愉しませてよ!私を愉しませてくれないと、死んじゃうよ?だってぜんぶぜんぶぜーーんぶ!お人形遊びしたくてしょうがないんだもん!私のお人形!あははは!!』
ケラケラケラケラ、私は嗤う。
お願いだから、私を愉しませて?
つまらない世界に用はない。
愉しい世界が私は好きなんだから!
「お前っ…!」
「おい、席座れー」
真田が私の胸倉を掴んだ瞬間、ガラリと扉を開けた教師が教室に入ってくる。
『早く座らないと、怒られるよ?』
「っ、」
真田は私を思いっきり睨みつけると、自分の席に戻っていった。私も自分の席に座って教卓を見る。
あーあ、つまんないの。
もっと殴ってくれてもいーのに。
そしたら、倍にして返してやるから!
ペロリ、嗤いながら舌舐めずりをした。
「喜べ!今日は転校生がいるぞ!入ってこい!」
長ったらしい話が終わって、聞こえたその言葉にピクリと反応する。
それからガラッと入ってきた子を見て、満面の笑顔を作った。
「キルア=ゾルディック」
「お、おい、それだけ『キルアだ!』
なんか言おうとしてた教師を無視して、キルアに手を振る。
やった!キルアと同じクラスって嬉しい!
「なあ、俺、名前の隣り行くから。」
『うん!きてきてー!…あ、名前も知らない君、さっさとそこからどいてよ?』
「ヒッ!」
にーっこりと嗤いながら、名前も知らない隣りの男を見る。ほんのりと、殺気も出して。
すると、男は小さく悲鳴をあげていまにも泣き出しそうな目をしてた。
あはは!おもしろーい!
その滑稽な姿を見て嗤っていると、教師が男に助け舟を出す。
ちぇ!面白かったから、お人形にしたかったのになあ。
「ふーん。学校って、なんかつまらなそうだな。」
『えー?今はすっごく楽しいよー?だから、キルアは邪魔しないでよね!』
「わーってるって」
私の隣りの席についたキルアに歪な笑顔を向けた。
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bkm