「か、可愛いわ…、」
『きゅぅ…、』
ミニリュー姿で、はくえいさんに抱き締められる私。
私がハクリュー兼ルフだって話をしたら、証拠を見せてと言われたので、ミニリューになってみた。
ら、抱き締められた。
お胸が気持ちいい。
「……おい。」
ふにふにお胸に抱かれて癒されていると、下から不吉な低い声。
あぁ!微かに冷気が漂ってます!せんせー!
「お前、さっさとその馬鹿女を離せ。」
『きゅきゅっ?!(馬鹿女って私?!)』
「あら?まだいいじゃないですか。」
クラウドの冷たい冷気なんて気にせずに、私を抱き締めるはくえいさんは勇者だと思った。
私だったら怖すぎて、土下座して謝っちゃうもん!
「チッ…クソ女が…、」
わぁークラウドさん真っ黒☆
極力、クラウドと目を合わせないように、はくえいさんのお胸だけを視界に入れる。
後ろからビシビシと冷たい視線が痛い!痛いよう!
助けてマスルールさん!モルジアナさん!ご主人様ぁぁあ!!!
「とりあえず、話進まねぇから戻れ。奴隷。戻らねぇなら…なァ?」
『きゅぅ!』
恐ろしかった。恐ろしかったので、すぐにはくえいさんから離れて、人間の姿に戻ったです!
クラウド恐い!超恐い!
「人間の姿も可愛いわね。」
『は、はくえいさん…、』
人間の姿になって、クラウドさんを抱き締めていると、クイッと私より幾分か背の高いはくえいさんに顎を持ちあげられる。
美人!美人です!はくえいさん!
顔を赤くしながら、はくえいさんを見てると、ガブリ。
クラウドさんに噛み付かれた。
『いっだぁあい!!』
「うるせぇ。さっさとアラジンを探さねぇからだろ。」
『理不尽!!です!!』
「あ"?」
『ごめんなさぁぁあい!!』
クラウドさん恐いです!!怖すぎです!
「で、名前はどうして空から振って来たの?」
『えっと、迷宮でアモンさんがおじいさんで、でも道が閉じられちゃって、だから、アモンさんが頑張って「わかるか。」ひどい!!』
私が必死で説明してるのに、クラウドは私の頭に体当たりをした。
めっちゃんこ痛い!
「ようは、迷宮を攻略し終わったあとに、帰りの道が閉じられ、それに巻き込まれただけだ。」
『私より、わかりやすい、だと…!』
ちょっと悔しいなんて思ってないんだからね!
…うそです。ちょっと自分の日本語力のなさに涙が出そうになりました。
しょうがないよね!だって、授業とか学校に行ったの何百年も前だもん!
……あれ?私ってば、何歳…、
もしかしって、私ってば…
『年増!??』
「うっせぇ。」
『あぅ!!』
その後、打ち所が悪かった私は、気絶してしまいました。
クラウドのばぁぁあか!!!
…あ、今のは嘘です。クラウドさん、素敵です。
心の中でも悪口言えない私だよ!
ビビりとかじゃなくて、ちょっと怖がりなだけなんだからね!
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bkm