ゾンビたちから逃げ切った私たちはクイーンちゃんに質問ターイム!
『で、で、なんで私、狙われてるの?私のお肉は不味いよ!美味しくないよ!なにゆえ狙われておるのでふかーーっ!!』
「落ち着きなさい。」「落ち着け。」
『うぃ むっしゅ!』
ペコンと何かボタンを押すように二人に頭を押されたので、敬礼したままピタッと止まってみた。
【名前はね、わたしたちにとって宝なの。】
『またそれー?』
【そうよ。わたしは、名前がいるおかげで、自我を持ったようなものだもの。】
『????』
「それは、どういうことなの?」
「お前はもともと、自我を持っていたんじゃないのか?」
もう、私にはわけわかめですよぅ!
難しい話は返品でお願いします!
もっと簡単に詳しくお願いします!
【ふふ!またわからないって顔!可愛いわっ!】
『だってわかんないんだもんっ!クイーンちゃん、簡単によろしくお願いしますですよぅ!』
【そうね…、わたしがもともとプログラムされていたのは、バイオハザード発生時には…、『待った!』どうかした?】
『バイオハザード?バイオハザードって言った?』
【うん。そうよ?】
三人の視線が私に集まるけど、今の私にそれを構ってる余裕はなっしんぐ!
バイオハザードですと!
バイオハザードっていったら、私がゲームをやり始めて教会が怖くて終了したゲームの名前だよ!
うそ?うそ。
なにゆえ、ここでバイオハザード?
え?てゆか、もう、
『なんですとーーっ!!』
ここ、バイオハザードの世界でしたのーっ!?
新事実を今さら知ってしまったよ?!これって、知らない方が幸せでしたんじゃないの?!
そんなバナナ!!
『うっうっ……今までお世話になりました……、名前は恐怖に心臓が止まって死んでしまいます……、』
「なに言ってんだよ。」
「そうよ。名前は私たちが守るのよ?死なないに決まってるじゃない。」
【わたしもいるのよ?】
『うぅ……みんな大好き!!』
思わず叫びながら、抱き着いたのはしょうがないと思うの。
だって、みんな優しいんだもん!
私が落ち着いてきた頃、クイーンちゃんがまた話を始めた。
ちなみに、アリスお姉さんにはくっついたままであーる。
【それで、わたしはアンブレラ社にバイオハザード発生時、いかなる場合でも感染者を出さないことをプログラムされていたの。出さないようにするためなら、人を殺すことだって厭わなかった。抵抗はなかったわ。だって、わたしは人工知能でしかなかったもの。】
『でも、今のクイーンちゃんはアンブレラ社とは関係ないよ?』
【それがね、名前のおかげなの。わたしが名前を見つけた時、わたしの中で自我が生まれたの。名前を守りたいって。その瞬間、わたしのプログラムにインプットされたのは、名前の名前。】
その言葉にはて、と首を傾げる。
私はもともとあのオリの中にいたんじゃないの?てゆか、なんで私の名前がクイーンちゃんのプログラムにインプット?
あー…もうわけわっかんなぁい!
【わたしは、名前をオリの中に入れることにした。だって、そうじゃなかったら、名前は突然現れた人間として、アンブレラ社に捕まってしまいそうだったから。……ごめんなさい、名前。】
『なんで謝るの?』
【だって、わたしがオリにいれたせいで…】
『気にしないのっ!それが最善だったんだから気にしてないよ!』
にっこり笑ってクイーンちゃんに言うと、クイーンちゃんはパァアッと顔を輝かせる。
可愛いっ!
「それで名前の特異体質って?」
【……名前はね、ゾンビにすごく好かれてるの。】
『……………なんですとーーっ!』
なにゆえ?!
てゆか、私のお肉はやっぱり現実からゲーム?の世界来ちゃったからなのですか?!美味しいぜへっへっへ!って感じなの?!
【あ、好かれるって言っても、食べられる目的じゃないのよ。もっと違う欲求。】
「……まさか、」
【たぶん、アリスとマットの考えている通りよ。】
「嘘でしょ…」「嘘だろ…、」
『私がわかってないよ?!』
「「【名前は知らなくていい/の。】」」
『なにゆえーーっ!』
三人で口を合わせて言わなくてもいいじゃんかっ!ひどいやい!
「それにしても…なんで名前が?」
【わたしにもわからない。でも、名前はT-ウイルスにも好かれてるの。もしかしたら、T-ウイルス自体が名前という個体を好きなのかもしれないわ。】
「そうか…、だから、名前がT-ウイルスを摂取してもなにもなかったのか…、」
『????』
私を置いて、なんだか進むお話。
私には、そんな難しいお話ついていけませぬ。
とりあえず、一人でアリスお姉さんの胸に顔を埋めることにした。
へへっ!役得役得!
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bkm