今日も今日とて私はガラス張りの部屋にいます。
何故か?それはね、なんか白い服を着た人たちに捕まっちゃったからだよ!
何日前かわからないけど、とりあえずその時の出来事を話そう。
そう。アレは私たちが捕まったあとのこと。
マットお兄さんに引っ付いて離れない私と、何故か起こるパソコンの不備。
それにてんてこ舞いだった白い服を着た人たち。ざまぁ。
そして、白い服を着た人たちの代表みたいな研究者が、私に一つの提案を出してきた。
「君が私たちの実験体として、貢献するのなら、その男とアリスにはなにもしないでおこう。」
というもの。
私はこれにいえすっ!と即答した。
あ、でも、マットお兄さんとアリスお姉さんと会えなくなるのはイヤだから、会えなくなるのはイヤ!って答えておきました。
そしたら、マットお兄さんとは離さないでくれるらしい。
やっほい!きゃっほい!ばんばんぶー!
あ、でもアリスお姉さんと逢えないのはさみしすぎる…
それを言ったら、マットお兄さんは私の頭を撫でて励ましてくれたから頑張る!
ちなみに、某ポケットにはいるモンスターゲームカセット入りのゲーム機は奪われました。このやろー!
それにしても、なんであの人たちは私になんかの赤い薬を入れたり、青い薬を入れたり、私の血をとったりするんでしょーか。
もうわっけわかんないよ!
注射って痛いんだからな!ばか!
将来はお前ら全員ロンリー老後だ!ざまぁ!
『マットお兄さーん!』
「今日も何か射されたりしたか?」
今日の実験が終わって、私と同じ部屋にいるマットお兄さんに抱き着く。
マットお兄さんめっちゃ優しくていい人なんだよ!実験終わったあとは、絶対心配してくれるんだよ!もう大好き!
『今日はねー、また血を取られたんだよ!もう、あの人たち、絶対結婚できないよ!老後はロンリーウルフを過ごすんだい!』
「あのなぁ…、」
『いたっ、』
私がブーと口を尖らせると、マットお兄さんに額を小突かれる。
それに恨めしい目でマットお兄さんを見ると、マットお兄さんは怒りの目でどこか違うところを見ていた。
「あいつらは、もっと惨い死に方をする。」
『?』
憎しみの篭った瞳。
痛々しい瞳。
マットお兄さんには妹がいたって聞いた。
でも、私がクイーンちゃんと一緒にいたあの場所で、いろんな人がゾンビになって死んじゃったんだって。
それはぜーんぶ、私を実験体にしてるアンブレラって会社が悪いって言ってた。
だから、アンブレラ社が憎くて憎くくてしょうがないんだって。
マットお兄さんに抱き着いて、グリグリと頭を押し付ける。
『ね、マットお兄さん。お兄さんはさ、妹さんを誇った方がいいんだよ!だって、妹さんはアンブレラ社にアリスお姉さんと反抗しようとしたすごい人なんだから!』
「名前…」
『だからさ、早く、早くここから逃げ出そうね!私、このままじゃ、全身注射の穴だらけになっちゃうもん。』
そう言うと、マットお兄さんは優しく微笑んでくれたから、
早くアリスお姉さんと合流して、ここから出たいなって思った。
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bkm