とりあえずあかねちゃんを落ち着けることに成功。
未来の義弟になんかあったらイヤだしね。
そしてパンダの目付きがちょっと怖いと思うのは私だけ?
パンダな早乙女玄馬さんと女の子な乱馬くんが喧嘩してるところを遠巻きに見る。
とりあえず、私はお風呂に入りたいな。
「長女かすみ19歳。」
「あら?」
「次女なびき17歳。」
「ん?」
「三女なまえ16歳。」
『へ?』
「四女あかね16歳。」
「は?」
「好きなのを選んでくれ。君の許婚だっ!」
あれ?私も許婚に入っちゃってるの?
「ここはあかねかなまえね。」
「うん、ぴったし。」
『あれ?』
なんで選択肢が私orあかねちゃん?
ここはあかねちゃん一択じゃないの?
……やっぱり帰ってくるタイミング間違えたかな。
「冗談じゃないわよ。なんであたしが…」
「あんた、男嫌いなんでしょ。」
「さいわい乱馬くんは半分女だし。」
「あんな変態お断りよっ!!」
『あかねちゃん、落ち着きなって。ね?』
ぽんぽんとあかねちゃんの頭を撫でる。
すると、とたんに黙るあかねちゃん。
あれ?やっぱり年頃だし恥ずかしかったのかな。
「とりあえず俺は中国に戻るぜ。完全に男に戻る方法みつけるんだ。許婚どころじゃねーよ。」
『乱馬くんもほら。落ち着きなよ。ほら、いったん座って。』
「うっせー。」
そう言ってクルリと私たちに背を向け、中国に戻ろうとする乱馬くん。
あらら。嫌われちゃったかな。
それならそれでしょうがないかな。
そんなことを思いながら、乱馬くんを見送ろうとすると、お怒り気味なあかねちゃんが乱馬くんにつっかかる。
「あんた、なまえになんてこと言うのよ!」
「関係ねぇだろ。」
『二人とも喧嘩しない…』
「だいたいなまえの裸見といて謝罪なしってどーゆことよ!」
『いや、それは私も悪かった…』
「俺だって裸見られたんだから、お互い様だろ。それに俺は自分の体見慣れてっから、今さら女の裸見たってどーってことねーんだよ。」
まあ、それはそうだろうと目を瞑ってうんうん頷いてると、ズガンと変な音。
おそるおそる目を開けてみると、乱馬くんが机の下敷きになっていました。
あちゃー。
▼
そんなことがあったのはさておき。
乱馬くんが気絶してるのもさておき。
私はやっとお風呂に入ることが出来た。
ちなみにあかねちゃんも一緒に入りたいって言ったので、あかねちゃんと一緒。
「やっぱりなまえって胸大きいわよねー。」
『んー。でも、あっても邪魔なだけだよ?』
「それでも羨ましいの!」
私と自分の胸を交互に見て、沈んだようなあかねちゃんにクスリと笑う。
胸の大きさなんて、乱馬くんに揉んでもらえばいいんじゃないの?とも思ったけど、そんなことを言ったらセクハラになるので自重。
『じゃあ、私は先に出るね。』
「うん。」
髪をまとめてガラリと扉を開ける。
すると、そこには今度は女の子バージョン裸の乱馬くん。
これは、タイミングいいのか悪いのか微妙だな。
「あっ、あっ、あのっ…」
『とりあえず、乱馬くんは早く着替えて出てった方がいいよ。』
「あんたは〜〜!!!」
後ろで恐ろしい顔をしたあかねちゃんがいるから。と言う前に、身体にタオルを巻き付けたあかねちゃんが、乱馬くんの頬を思いっきり殴った。しかもグーでした。
なんか…どんまい?
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bkm