泰然自若 25


昨日は幸せだった。
あいちゃんとラブラブ一緒に食事をして、ラブラブ一緒にお風呂入って、ラブラブ一緒に布団に入って寝た。

幸せってこういうことなのね…!

途中、景吾から電話きてたのは、電源を切らせてもらった。
私のあいちゃんとの時間を邪魔するなんてどこのボケじゃ!

そして現在。
何故か榊先生に呼ばれてしまった私は音楽室。
……私、榊先生って結構好みなんだよね。
イケメンじゃない?私の年齢的にもいいよね!
まあ、精神年齢的にだけど!

それはどうでもいいや。

なんで、私は呼ばれたんだ。


「おお、名前くん。来てくれたか。」
『ええ。榊先生の頼みですもの。』
「急で悪かった。」


ふふふ、とお嬢様笑顔を保ちながら、榊先生に大丈夫ですよ、と笑う。

榊先生とはパーティーで会ったことがある。
まあ、パーティー内での私もお淑やかなので問題ナッシング!おほほほ!


「お前に頼みがある。」
『なんでございましょう?』
「これを見てくれ。」


ピラリ、紙を渡された。


『……………』


はい。フリーズ。
これはアカン。アカンわ。
ない、ないわ。

なんで、ここに転校生の書類?

やだ、イヤな予感しかしない。


「来週から転校してくるんだが、これがまた…」
『?どうかなさいましたか?』


眉間に皺を寄せ難しい顔をする榊先生に、はてと首を傾げる。
何分かすると、先生は重たい口を開いた。


「……私の姪となっているんだ。」
『………は?確か、榊先生に姪はいなかったはずでは…?』
「それが、突然…」


なにがなんだか分かってないような榊先生。

私は薄っすらとイヤな予感まーんまんしながら、自分の頭が痛くなってきたのを感じた。

おーのー。
それって、アレじゃないの?
トリップ特典的な。

やめてあげてよ。私のためにも。


『…で、榊先生は私になにを?』
「その転校生を調べてほしい。」
『それは…酢乙女に頼みでよろしいんですか?』
「あぁ。」


その言葉ににっこりと今までの以上の笑みを向ける。

これでも、私は仕事好きなんだよね。

あいちゃんを守るためにも、酢乙女財閥跡取りとしてやっちゃうよ。お姉ちゃん。


『では、酢乙女財閥跡取り。酢乙女名前として、榊太郎様の依頼、受けさせていただきますわ。』


とりあえず、舞原まどかは景吾に任せた!

ちなみに、今日は一回も景吾に会ってないので、会うのがものすごく怖い。

チラリと、自分の携帯の着信を見てブルリと震えた。

なんで、50件以上のメールと着信が着てるの…!
ほんと恐ろしいわ…!



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bkm
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