泰然自若 24


目が覚めると、外はもう日が暮れてたなんてよくあることだよね。うん。


……そこ、ないとか言わない。


『やば…』

部活始まってんじゃん!

そう思って起き上がろうとすると、身体になんか巻きついてる。
その“なんか”を辿っていくと、そこには金髪。

無言で髪の毛を引っ張った。


「いたっ、痛いC〜!」
『痛いC〜!じゃない!なんでジローがここにいんの!』
「ここに名前ちゃんがいたから?」


から?じゃないよ!!!!!
首を傾げても可愛いだけだから!!!!


『あぁ!てか、部活!部活行くよ!』
「E〜…もうちょっと一緒に寝たいC〜」
『だーめー!』


ジローの首根っこを掴むと、私はテニスコートへGOした。

あぁ…!あいちゃんに癒されたい…!!





テニスコートで見たのは地獄でした。


『アハハハハ。』
「名前ちゃん?!」


舞原まどかさんが何故か IN テニスコート。
そしてベンチに座ってキャーキャー応援。

あ、やだ。
帰ろう。春日部に。

乾いた笑みをジローに向ける。


『私、ちょっと用事がありますので、先に帰りますわ。』
「名前ちゃん?!どうしたの?!」


クルリと方向転換して帰ろうとする私に、ジローが腕にくっついてくる。

やめて!!!!私は家に帰るの!!!!!
あいちゃんに癒されるの!!!!!!!


「……お前ら、なにしてんだ?」


私が必死で帰ろうとしていると、宍戸亮が来た。
ついでに言っておくと、私ってば宍戸と同じクラスなんだよね。初めて話したけど。

そんなことを考えつつ、にっこりと微笑む。
そのさいに腕に引っ付いてるジローは振り払った。


『……あら。宍戸さん。別になにもしておりませんわ。そうだ。跡部さんに、今日は用事があるので帰りますって伝えておいてくださいます?』
「あ、あぁ。いいぜ。」


タジタジな宍戸を笑顔で制す。
心の中では、それ以上聞いたら潰す。とか思ったり思わなかったり。


とりあえず、帰りました。


帰ったら、あいちゃんに癒されるんだ。
あいちゃんとお風呂入ったりするんだ。

そう、帰ったら待っているのは天国!!!!

なんか、頑張ろうって思いました。まる。


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bkm
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