目が覚めると、外はもう日が暮れてたなんてよくあることだよね。うん。
……そこ、ないとか言わない。
『やば…』
部活始まってんじゃん!
そう思って起き上がろうとすると、身体になんか巻きついてる。
その“なんか”を辿っていくと、そこには金髪。
無言で髪の毛を引っ張った。
「いたっ、痛いC〜!」
『痛いC〜!じゃない!なんでジローがここにいんの!』
「ここに名前ちゃんがいたから?」
から?じゃないよ!!!!!
首を傾げても可愛いだけだから!!!!
『あぁ!てか、部活!部活行くよ!』
「E〜…もうちょっと一緒に寝たいC〜」
『だーめー!』
ジローの首根っこを掴むと、私はテニスコートへGOした。
あぁ…!あいちゃんに癒されたい…!!
▽
テニスコートで見たのは地獄でした。
『アハハハハ。』
「名前ちゃん?!」
舞原まどかさんが何故か IN テニスコート。
そしてベンチに座ってキャーキャー応援。
あ、やだ。
帰ろう。春日部に。
乾いた笑みをジローに向ける。
『私、ちょっと用事がありますので、先に帰りますわ。』
「名前ちゃん?!どうしたの?!」
クルリと方向転換して帰ろうとする私に、ジローが腕にくっついてくる。
やめて!!!!私は家に帰るの!!!!!
あいちゃんに癒されるの!!!!!!!
「……お前ら、なにしてんだ?」
私が必死で帰ろうとしていると、宍戸亮が来た。
ついでに言っておくと、私ってば宍戸と同じクラスなんだよね。初めて話したけど。
そんなことを考えつつ、にっこりと微笑む。
そのさいに腕に引っ付いてるジローは振り払った。
『……あら。宍戸さん。別になにもしておりませんわ。そうだ。跡部さんに、今日は用事があるので帰りますって伝えておいてくださいます?』
「あ、あぁ。いいぜ。」
タジタジな宍戸を笑顔で制す。
心の中では、それ以上聞いたら潰す。とか思ったり思わなかったり。
とりあえず、帰りました。
帰ったら、あいちゃんに癒されるんだ。
あいちゃんとお風呂入ったりするんだ。
そう、帰ったら待っているのは天国!!!!
なんか、頑張ろうって思いました。まる。
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bkm