馬鹿と天才は紙一重 6


その後は、なんとかセラヴィーに魔法をとかせた。
ツインテールとかマジ恥ずかしくて死ねる。
どろしーちゃんもなんとかといてもらったのでめでたしめでたし。

チャチャたちのケーキを食べたお菓子魔女は知らない。生きてるといいね。たぶん生きてるんだろうけど。


そして私たちは現在小島にいます。
海が綺麗です。そしてスイカがウマし。
とりあえずセラヴィーは人形にスイカをあげるのやめろ。この馬鹿す。


『ところで、どろしーちゃん。』
「なによ。」
『私っていつになったら、セラヴィーから逃げられるんだろ。』


私の言葉に黙って目を逸らしたどろしーちゃんに涙が出そうになった。

どろしーちゃんと世間話をしながら、海を見ていると、目の前に犬、もといリーヤが出てきた。


「リーヤくんではないですか。」
「あんたら追いつくの遅すぎるわよ。道草ばっかりくってんでしょ!?」
『あれ、なんでリーヤが…、』


と、ここまで言ったところでリーヤの後ろに人魚がいたことに気付いて、記憶喪失か、と原作の話を思い出した。

どうせなら私のことを記憶から抹消してくれないかな。


「……?」
「「『?』」」


何故か記憶喪失なはずのリーヤは私に近付いてニオイをかいでくる。
なぜだ。わけわからん。人魚と一緒にいろ。


「!!名前ーーっ!」
『えー……、』


なぜに記憶取り戻したし……

海から上がって私に勢いよく抱き着くリーヤに私の身も心もぐったり。どうしてこうなったし。


「あんた何よ!!私の彼なのに!」
「俺は名前のなのだ!」
『とりあえず、リーヤはチャチャを助けに行きなさい。』


私の言葉にクーンと上目遣いをするリーヤにため息を零す。


『チャチャを助けに行ったらご褒美あげる。』


私の言葉にピクリと体を揺らすけど、それでも行かない。


『一緒に寝てあげるし、お風呂にもいれてあげる。』
「行ってくるのだ!」
『行ってらっしゃい。』


言うことを聞くことに喜ぶべきなのか、それともこんな形で本気で犬かきをするリーヤに呆れるべきなのか。


「あんた、覚えてなさいよ!!」


なんで私が人魚にライバル視されなくちゃいけないんだ。

今後のめんどくさい展開を想像して、またため息をついた。


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bkm
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