KEEP OUT!! 8


みなさん元気ですか?

私は今、

『葉ちゃん、ただいまーっ!』
「名前?!」


久しぶりの家に帰ってきてまっす!


「帰ってくんなら、連絡しろってー。」
『ふぎゃっ、よ、葉ちゃん苦しいから…!』


私が帰ってくるなり、私を絞め殺すの?!ってくらいに強く抱き締める葉ちゃんに疲れる。

小さい頃からずっと一緒にいたせいか、葉ちゃんは私にベタベタなのである。
嫌いじゃないけど、重いのです。いろいろと。


「そーいやぁ、小学校に通い始めたんだろ?なんかねぇの?」
『?なんかってー?てか、葉ちゃん今まで自炊してなかったでしょ?してなかったよね?なにこの散らかりよう!』


葉ちゃんの言葉に首を傾げつつ、周りを見渡すと大惨事。
カップ麺やら、コンビニのゴミがたくさん。

ここ、葉ちゃんだけじゃなくて私の部屋でもあるのに!


「だって名前がいねぇのに、メシ作りたかねぇし。」
『……私、葉ちゃんが心配だよ…』
「それより、学校でなんかねぇの?男とか男とか男とか。」
『男ばっか?!』


うん、と頷く葉ちゃんの目は真剣で、紅葉姉に葉ちゃんを引き取って欲しくなった。

なんでこんな男の人ばっかり気にするの!
もうそろそろ家族離れしてほしいよ!

心の中で、そんなことを叫んだ。

ちなみに、声に出すと葉ちゃんがさらにベタベタひどくなるから。心の中で叫ぶのです。


「つーか、いつまであっちにいんだよ。」
『京介さんがいいって言うまでだよ!』
「チッ…あのロリコンジジイ…」
『なんてこというの?!』
「いだっ、」


あろうことか自分の育て親に対して、悪口をいった葉ちゃんにチョップ。

確かに京介さんは、私が小さい頃からおじいちゃんだし、薫ちゃんのこと赤ちゃんの時から見てるけど違うよ?!違うんだよ?!

……たぶん。


『だからね!ダメなんだからね!』
「いや、あの人はロリコンだ。」
『……葉ちゃん、紅葉姉にチクるよ?』
「…それよりメシ作って。」


私に甘えるように胸を揉んできた葉ちゃんには、紅葉姉直伝の鉄拳を落としといた。

私の胸を触るのが許されるのは薫ちゃんまで!


「あれ?名前胸大きくなってねぇ?」
『〜〜〜〜っっ!それ!セクハラだからね?!!』
「今度一緒に下着買いに行こうぜ!」


もうやだ、この家族!


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bkm
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