みなさん元気ですか?
私は今、
『葉ちゃん、ただいまーっ!』
「名前?!」
久しぶりの家に帰ってきてまっす!
「帰ってくんなら、連絡しろってー。」
『ふぎゃっ、よ、葉ちゃん苦しいから…!』
私が帰ってくるなり、私を絞め殺すの?!ってくらいに強く抱き締める葉ちゃんに疲れる。
小さい頃からずっと一緒にいたせいか、葉ちゃんは私にベタベタなのである。
嫌いじゃないけど、重いのです。いろいろと。
「そーいやぁ、小学校に通い始めたんだろ?なんかねぇの?」
『?なんかってー?てか、葉ちゃん今まで自炊してなかったでしょ?してなかったよね?なにこの散らかりよう!』
葉ちゃんの言葉に首を傾げつつ、周りを見渡すと大惨事。
カップ麺やら、コンビニのゴミがたくさん。
ここ、葉ちゃんだけじゃなくて私の部屋でもあるのに!
「だって名前がいねぇのに、メシ作りたかねぇし。」
『……私、葉ちゃんが心配だよ…』
「それより、学校でなんかねぇの?男とか男とか男とか。」
『男ばっか?!』
うん、と頷く葉ちゃんの目は真剣で、紅葉姉に葉ちゃんを引き取って欲しくなった。
なんでこんな男の人ばっかり気にするの!
もうそろそろ家族離れしてほしいよ!
心の中で、そんなことを叫んだ。
ちなみに、声に出すと葉ちゃんがさらにベタベタひどくなるから。心の中で叫ぶのです。
「つーか、いつまであっちにいんだよ。」
『京介さんがいいって言うまでだよ!』
「チッ…あのロリコンジジイ…」
『なんてこというの?!』
「いだっ、」
あろうことか自分の育て親に対して、悪口をいった葉ちゃんにチョップ。
確かに京介さんは、私が小さい頃からおじいちゃんだし、薫ちゃんのこと赤ちゃんの時から見てるけど違うよ?!違うんだよ?!
……たぶん。
『だからね!ダメなんだからね!』
「いや、あの人はロリコンだ。」
『……葉ちゃん、紅葉姉にチクるよ?』
「…それよりメシ作って。」
私に甘えるように胸を揉んできた葉ちゃんには、紅葉姉直伝の鉄拳を落としといた。
私の胸を触るのが許されるのは薫ちゃんまで!
「あれ?名前胸大きくなってねぇ?」
『〜〜〜〜っっ!それ!セクハラだからね?!!』
「今度一緒に下着買いに行こうぜ!」
もうやだ、この家族!
prev next
bkm