私が可愛いイルカのテレパシー攻撃にショックを受けている間に任務のことが話されみたいで、今回の任務は伊号さんの死を回避することらしい。
うーん…
そんなのに私たちが必要なのかなぁ?
てゆか、私いらなくない?
てゆかてゆか、そろそろ京介さん帰ってきてよぉぉお!!!!京介さんが帰ってこないと私、ずっとここにいるしかなくなるのに!!!!!
そんなことを考えながら私はスヤスヤと眠りに入っていった。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
「名前、こっちにおいで。」
『んー?なぁに、京介さん!』
トコトコと幼い私は京介さんの膝の上に座る。
すると、京介さんは私の頭を撫でながらある映像を見せてきた。
『またこれ〜?』
「あぁ、そうだよ。なんたって名前の未来の仲間だから。」
『うー…よくわかんない…』
京介さんが見せるのは三人の女の子の映像。
一人は眼鏡をかけてる黒髪の女の子で、一人はくるんとした天然パーマみたいな女の子。最後はオレンジ色の髪をした活発そうな女の子だった。
『つまんないつまんないつまんない〜!京介さんいっっっつもそれ!もう京介さん嫌い!』
「……え、」
『嫌い嫌いきらぁぁぁあい!!!!もう葉ちゃんとあそぶ!京介さんのばかぁぁあ!!』
ギャーギャーと暴れまわって京介さんを殴る。
そういえば昔の私は京介さんがあの映像見せるのが嫌で、よく癇癪起こしてたなぁ。
懐かしい…
「しょうがないなぁ。名前、僕がなんでもしてあげるから許してよ。」
『なんでも…?』
「そう。なんでも。」
『わーい!京介さん大好き!じゃぁね、じゃぁね、名前とね、ドッガァァァァアンン!!!!
『へっ?!な、なになに?』
と、ここで大きな音が聞こえて私は夢から目覚めた
うー…それにしても私、京介さんになんてお願いしたんだっけ?
あー!気になる気になるぅぅう!!!
「名前ちゃん!」
『ん?あれ?紫穂ちゃんどうしたの?』
「テロリストが来たの!起きて!」
『ん、了解です!』
シャキッと敬礼をして私は紫穂ちゃんと浜辺に向かう。
すると、私たちはすぐに伊号さんの護衛をするために沖に向かわされた。その時の皆本サンの気迫はいつもとはなんか違くて、なんか変な感じがした。
それにしても…
なんでテロリストはいろいろ設定がありそうな格好をしてるんだろ…
なんだろ?突っ込んで欲しいのかな?
うーん…不思議。
「あーっ!皆本大丈夫なのかよっ!」
「ウチらも行くか?」
「ダメよ。もし私たちがいない間に伊号おじいちゃんが撃たれたらどうするの?」
『あ、ならさ、私が伊号さん護るよ?私なら出来るし!…それに、伊号さんといろいろ喋りたかったしね!』
にっこり。笑いながらそう言葉を繋ぐ。
伊号さんは予知能力者みたいだし、いろいろ聞きたかったんだよねん!
「一人で大丈夫か?」
『大丈夫だよん!海で泳ぐの好きだしね!だから、私の分も皆本サンを守ってね!』
「当たり前やっ!」「わかったわ。」
そう言って三人が消えたのを確認して伊号さんに話しかける。
『ね、伊号さん。』
《ナンダ?》
『予知、したんでしょ?薫ちゃんたちのこと。』
《ウム…ヤハリ君ハ元々ソチラ側ダッタノカ。》
そう言う伊号さんに苦笑が零れる。
私としては、こっち側だとかそっち側だとかこだわった覚えはないんだけどなぁ。
しいて言えば、好きな人側?
『まあ、私は京介さんに拾われたからね。でも、薫ちゃんたちは大好きだよ。もちろん伊号さんも!』
《君ハ面白イ事ヲ言ウ子ダ。私ハ君ノコトヲB.A.B.E.L.ニ言ウツモリハナイ。安心シテクレタマヘ。》
『そうなの?よかった!ありがとね、伊号さん!』
ぎゅっと感謝の意味も込めて伊号さんに抱き着く。
伊号さんって優しいなぁ。
『伊号さん、きっと未来は変わるよね。』
「ソウダナ…ソウダトイイナ…」
そう言う伊号さんに私は伊号さんを死なせなくないって思った。
prev next
bkm