まあ、それからいろいろな任務をこなして来て私はスパイとしては上々に過ごしてます。
そんな私は今、
『すごーい!!!』
「うわーーっ!!」
「きれーー」
「ひゃっほーー!!」
沖縄県某所の無人島にいまっす☆
『すごいね!めっちゃ綺麗だね!』
「うんうん。すっごく眺めいい!」
私がニコニコしながらそう言うと、薫ちゃんはじーっと私の姿を上から舐めるように見る。
ちなみに私の姿は水着。もっと言えばスクール水着がキツイです。
薫ちゃんは私を上から下まで見終わると、ある一点をじーっと見始めた。
『……薫ちゃん、どこ見てるの?』
「え?…あっはっはっは!」
やだ。笑ってごまかすところが怖い!
『この胸か!この胸を見てるのか!』
「うぉぉおお!!揉ませろぉぉぉおお!!」
『きゃぁぁぁあ!!!』
私の言葉に薫ちゃんは何か吹っ切れたように私に襲いかかる。
こわっ!薫ちゃんこわっ!
「なにやっとんねん!」
「薫ちゃん、やりすぎはダメよ。」
『うわ、葵ちゃんありがとーぅ!』
「どういたしまして!」
「ちぇー、もうすぐで揉めたのに!」
そんなことを言う薫ちゃんを抱き締めて私の胸に押さえ込む。
胸触られてもいやなことはないしね!
むしろ、迫られるのが怖いだけだもん!
『薫ちゃーん!これで満足?』
「〜〜〜っ、」
「名前ちゃん、もうそろそろ止めてあげて?薫ちゃん、鼻血吹いてる。」
『あはは!薫ちゃんおもしろーい!』
ぎゅうぎゅうと薫ちゃんをそのまま抱き締めていたら、私たちの周りを何かがクルリと囲んだ。葵ちゃんと紫穂ちゃんはまだ気付いてないようで二人で遊んでる。
私は薫ちゃんを開放すると、勢いよく海に潜る。すると、いたのは可愛い可愛いイルカだった。
『やーん!かっわいー!』
「きゅ、急にどうしたんや?!」
『え?見て見てイルカー!』
イルカを抱き締めながら三人に見せる。
何故か薫ちゃんが物足りそうに私を見てたけどしーらない!
「ほんまや!」
「すごい…!こんなに近くでイルカ見たの初めて!」
「なぁなぁ!皆本に見せに行こーぜ!」
『それさんせー!』
とゆーわけで、イルカをぎゅっと抱き締めて皆本サンと局長のいるところまで葵ちゃんのテレポートで移動する。
「皆本ーーッ!!見て見てーーっ!!」
「イルカやでっ!イルカーー!」
ニコニコ笑いながらそう言う二人にクスリと笑う。
うーん。やっぱり子どもなんだなぁ。
かーわいっ!
私たちが皆本サンたちのところに着くと、何故か局長がイルカに敬語を使い始めた。
「紹介しよう!太平洋戦争中の実験で生まれたただ一頭のエスパー ドルフィン!伊-九号中尉だ!!」
《階級は無用ダ、桐壺クン!戦争ハモウ終ワッタノダ!ヨロシク、諸君!伊号ト呼ンデクレタマエ!》
頭の中に響くテレパシーにショックでブクブクと海の中に沈んだ私は悪くない。
なんで可愛い可愛いイルカがそんな微妙な声色なのぉおーー!!!!
やだぁぁぁあ!!!!
prev next
bkm