『始めまして!こんにちわ!今日からチーム チルドレンに入りました悠飛名前です!10歳です!ちなみに能力は催眠能力です!』
にぱーっと笑って敬礼しながら目の前にいる四人に挨拶をする。
あはは、みんなかーわい!
「えーっと…君のことは局長から聞いたことないんだけどな…」
『だって決まったの今日だもん!』
「……局長ぉぉぉおお!!!!!!!!」
『あはは!』
そう叫びながらB.A.B.E.L.の局長に電話をかける皆本サンに大笑い。
やっぱりB.A.B.E.L.の人はおもしろーい!
そんなことを考えながら皆本サンを見てると、ちょいちょいと肩を叩かれた。
「なぁなぁ、あたし明石薫!よろしくな!」
「ウチは野上葵や!よろしゅう。」
「三宮紫穂よ。よろしく。」
『ふふー!よろしくねん!ちなみに私もレベル7だからー!』
にっこり笑いながらそう言うと、三人はキラキラした目で私を見てくる。
まあ、レベル7は三人以外いなかったしね!
しょーがない!
「ほんまか?!」「マジで?!」
『本当だよん!あ、嘘だと思うなら紫穂ちゃんのサイコメトラーで調べてみる?』
「別に嘘だとは思ってないから大丈夫よ。それにしても…見つかるのが遅かったのね。」
グイッと紫穂ちゃんに手を差し出せば、紫穂ちゃんに苦笑しながらそう言われた。
それにんーと人差し指を口に当てて、自分の過去を考えてみる。
私の場合B.A.B.E.L.の敵だからなー。
それに日本は一回離れてたし。
日本に帰ったあとはいろいろと忙しかったし、葉ちゃんが私を離してくれなかったからなぁ。
『うん。私、今まで外国にいたから!しょうがないよ!』
「そうだったの。大変だったのね。」
『そーでもないよー!今まで幼馴染がお世話してくれたし?催眠能力は接触感応能力とかよりは隠しやすいし!』
ニコニコと笑って紫穂ちゃんに笑いかける。
親なんていたのかいなかったのかわかんないけど、私には葉ちゃんと紅葉姉と司郎兄と京介さんがいたしね。
あ、そう思うとみんなのこと大好きだなぁ。
「親いないの?」
『うん!なんか私が赤ちゃんの時に戦争に巻き込まれて死んじゃったらしいんだよねー!』
「そうだったんか…、」
『あ、でも気にしてないよ?私にはみんないるしね!てか、親のこと覚えてないんだ!』
気にしたようにズーンと空気が重くなったことにクスクスと笑う。
みんないいこだなぁ。
…こんないいこだと裏切り辛いなぁ。
そう思いながら、今だに電話で話してる皆本サンを見る。すると、皆本サンは電話が終わるようだった。
「はぁ…わかりました。では、この子はチルドレンの補佐、ということで。…はい、はい。では。」
『皆本サーン。電話終わったのー?』
「…あぁ。」
ちょこんと皆本サンの手をにぎにぎしながら、にへらと笑う。
『私のこと、聞いた?』
「あぁ、聞いたよ。…エスパーを使うのをやめなさい。」
『えー!エスパー使うの止めちゃったら私だけ浮くじゃんかー!』
「しょうがないだろ?!さっさと止めなさい!」
『ちぇっ、皆本サンはケチなんだから。』
ブーと口を尖らせながら、渋々とエスパーを使うのを止める。
すると、同時に驚いたような三人を見ながらまたへにゃりと笑った。
『改めまして悠飛名前!17歳でっす☆よろしくねん!』
「「年上ぇぇぇぇえ!!!」」
大声でそう叫び薫ちゃんと葵ちゃんに、イタズラが成功したみたいで嬉しくなる。
いやー、ここまで驚かれるとは!
一人だけ叫ばなかった紫穂ちゃんに目を向ければ、
「まあ、なんとなく気付いてたけど…」
『あはは!さすが紫穂ちゃんだね!』
笑いながら皆本サンの腕を胸の間に挟むように押し付ける。
京介さんから皆本サンはからかってやれって命令貰ってるからね!ごめんね!皆本サン!
「僕に胸を押し付けるのはやめろぉぉぉお!!」
「皆本ずりぃぃぃい!!」
『あっはっはっは!』
念動能力を使って壁に皆本サンをめり込ませる薫ちゃんに私はさらに大笑いした。
これが私と彼女たちの出会い。
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bkm