深い深い闇の中。
私は絶望していた。
なんで私がこんな目にあわなくちゃいけないですか?
私が貴方たちになにをしたですか?
なんで、家族まで、私を見捨てるですか、?
絶望して絶望して絶望して、
そして“私”は死を選んだ。
悲しむ人なんていなかった。
だって私はイラナイものとして排除され続けたんだから。
でもでも私は、“サラ”は、イラナイものなんかじゃなくて、
だから、“私”が死んで悲しんでくれる人がいたんです。
長い間、私はそのことを忘れていた気がした。
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『ふわぁ、』
なんか変な夢を見た気がするです…
腕を伸ばして欠伸しながら夢のことを考える。
すると、私が目覚めたことに気がついたユキジの声が聞こえた。
「名前様!おはようございます!今日はクィディッチでは?」
『…ぅあ!忘れてたです!ゆ、ユキジ、私今日早く行かないとです!あ、アメ食べてくですから心配しないでだいじょぶです!』
ガシリと近くにあったアメ玉を引っつかんで口に入れると、私は観客席に向かった。
『!っ、』
観客席に向かってる途中に身体がジワリと熱くなった。
それにすっっっっごく嫌な予感がした私は急いでトイレに向かう。
トイレに着くとすぐにうずくまった。
『あっ、っつ、な、んです、これ、』
すごく身体が熱くなって、寝転がりたいけどトイレだから我慢。
そのまま我慢していると、私の身体から煙が出てきた。
嫌な予感しかしないですぅぅう!!!!
『っっっ、いやぁぁぁぁあぁあ!!!!!』
煙が収まって鏡をみて、私が叫んだのはしょうがないと思うです。
ハリーSide
キョロキョロとあたりを見渡して名前がのことを探す。
クィディッチが始まる前に会いたいって言ってたから来るはずなんだけど…
僕は自分の幼馴染の名前が好きだ。それはもちろん恋愛感情で。でも、名前はたくさんの秘密があると思う。
僕は名前に隠し事がないから名前が隠し事をしてるのがイヤだ。
でも、それを言ったら名前が僕から離れて行きそうで、僕は名前に言えないんだ。
だいたい、最近来たジウ リンドウって男。
彼は名前の親戚だって話だけど、そんな親戚がいたって話聞いたことない。
あぁ、イライラしてきた。
『はっ、ハリー!』
イライラしながら名前を待っていると、ちょっとビクビクしたような名前の声が聞こえた。
「…名前?遅かったね。」
『な、なんか怒ってるですか?』
「別に。それより、そのフードなに?」
ビクビクしながら聞く名前にそっけなく返すと、普段被ってないフードを深く被る名前にそう聞いた。
『ぅ…こ、これは気にしないでくださいです!あ、ハリーちょっと後ろむいてくださいです。』
「?こう?」
焦ったような名前にあとでフードを脱がせようと決意すると、後ろを向いて名前の言う通りにする。
すると、名前は僕の背中に杖を這わしたようだった。
『……はい!これで終わりです!』
「…なにしたの?」
『えーっと、おまじないです。ハリーが無事にクィディッチで勝てますよーにって!』
にっこりと笑顔で笑う名前に心臓がドクンと動く。
やっぱり名前のこと好きだなぁ、
そう思うと名前を抱き締めたい衝動にかられる
その衝動を抑えずに自分より小さい名前に抱きつけば名前は最初驚いたようにしたけど、途中から名前も僕を抱き締めてくれた。
『ハリー?どうしたです?』
「…なんでもないよ。」
『ふふ…ハリーはまだまだ子どもです。』
「…!」『あ!』
イラっと来たので名前のフードを外すとそこに見えたのは、
「なに、これ、」
『見られたくなかったですのにぃぃい!!!!』
猫耳をぴょこんと出している名前の頭だった。
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bkm