「イッチ年生!イッチ年生はこっち!」


そんなハグリッド声が聞こえてきた。それに安心してフレッドとジョージとリーと手を振って別れる。

フレッドとジョージとリーとのコンパートメントは大変だった。主に双子は私の身体をいちいち触ってくる。セクハラです、セクハラ。そして、それを止めるリーの無限ループでしたです。

そんなことを考えていると、誰かに名前を呼ばれたので振り返る。


『…マルフォイくん……、』
「久しぶりだな!逢えてよかった。あと、僕の名前はドラコでいいぞ。」
『はいです…』


私を呼んだのはマルフォイ先輩ジュニアことドラコだった。
うぅ、ドラコってマルフォイ先輩思い出すから苦手なんです…


「よかったら一緒に行かないか?」
『へ、ぁ、いいですよ。』
「ありがとう」


あれ?でも、マルフォイ先輩より嫌味な子じゃないかもしれないです。
ドラコと、ドラコのお供的な人?の二人と黙々とホグワーツまで歩く。
ホグワーツに近づくにつれて、私の心はウキウキとするのがわかった。
そうだ、ホグワーツに着いたら一番最初にダンブルドア先生に逢わないと。それから、それからセブルスにも逢いたいな。
そんなことに思いを馳せながら歩いていると、ホグワーツが見えてきた。

大きな黒い湖の向こう側でまるでお城のように壮大なホグワーツを見て、私は、


『…やっと、帰ってこれたです……』


なんだか涙が出そうになった。


「四人ずつボートに乗って!」


ハグリッドのその言葉に思考は現実に戻る。
それから、ドラコに引っ張られてドラコ、お供二人と私とで小船に乗った。
ちなみにお供二人の名前はクラップとゴイルというらしい。とても背が高くてとても悔しかったです。


*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

黒い湖を小船で横断して、マクゴナガル先生にホールの脇にある小さな小部屋に案内してもらっている間、


「だから、僕はクィディッチの選手になりたいんだ。」
『ソウナンデスカー』


何故だか私はいつまでたってもドラコと一緒にいた。
…ちょっとだけハリーのところに行きたいのは秘密です。
ドラコが延々としゃべってるのを聞いていると、ドラコの言葉から【穢れた血】という言葉が出てきたのでドラコをジッと見る。


『……ドラコは【穢れた血】が嫌いです?』
「当たり前じゃないか!穢れた血は所詮穢れた血だ。穢れた血が高貴な魔法使いになろうだなんて最悪だよ!」
『そうですか……』


じゃぁ、と私は言葉を紡ぐ。
私の様子にドラコは不思議そうに首を傾げていた。


『私も穢れた血です。お父さんもお母さんもマグルです。それでも、私は魔法使いになるためにホグワーツに来ましたです。そんな私のことが嫌いならドラコとは一緒にいれないです。では、』
「え、ナマエ?!」


そう言って一瞬だけドラコを睨むと私はドラコから離れてドアの方へと走った。
別に怒ってるわけじゃないですけど、なんだか悔しいです。ドラコはいいこだと思ったのに、やっぱりマルフォイ先輩の息子です。


「さぁ、行きますよ。組分け儀式がもうそろそろ始まります。さぁ、一列になってついてきてください。」


なんだか無性にリリーに、親友に会いたくなった。


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