くるくるくるくる
運命は廻る
一人の少年を中心に世界は廻る
くるくるくるくるくるくる
その中で私も廻る
私の運命が、決 ま る
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
コンコン、となんか変な音がして私は目覚めた。
なんか窓が叩かれてるみたいな変な音。
『…ねむいです』
目覚めたはいいけど、布団から出られない。
そんな私のことはお構いなしに、窓はコツコツと音を変えた。
うー、起きないとー、起きないとダメですけどー
…ねむいですー。
『うー、』
眠い中、必死に手を動かして窓を開ける。
ちなみに目は瞑ったまんま。
すると、ボスンッと名前の顔にふわふわの何かが当たった。
『…………ふくろー?』
こてり、と首を傾げてその何かを引き剥がして見ると、それは黒いふくろうだった。
しかも、なんだか目を回して気絶してる。
『しょうがないですー』
名前は一言そう呟くとその小さな体でふくろうを抱き上げ自分の部屋から出た。
トントンと階段を下りると母がリビングでゆったりとくつろいでいた。
「あら、今日は早いのね。」
『あーホグワーツから入学案内来たですー。あ、あとお水もらいますです。』
お母さんにふくろうが持っていたホグワーツからの入学案内を渡す。
すると、お母さんはのほほーんと、そんな時期なのねぇと顔に手を当ててそれを見た。
そんなお母さんの姿を見ながら私はふくろうをぺちぺちと叩く。
だっていつまで経っても起きないんですもんー。ちょっと荒療治だけど仕方ないですー。
何回か叩くとそのふくろうはビクッと体を震わせて目をパチリと開けた。
目を開けたふくろうの瞳はとっても綺麗な深紅の色だった。
『あー目ぇ覚めたですー。これお水です。びっくりさせちゃってごめんなさいですー。』
よしよし、とふくろうが私から離れる前に水を出す。すると、ふくろうは警戒しながらも私が差し出した水を飲んだ。
それに警戒するならちゃんと警戒しよう、とか思いつつ、私はコクコクと船を漕ぎながらふくろうを見る。
私の視線が気になったのかふくろうは私の瞳をじーっと見てきた。
その瞳を見ながら私の目はだんだんと半目になる。
うー、ねーむーいー
『ふくろうさん、出口はこっちですー。おやすみなさーい…』
ふくろうに玄関を指指すと私はまた寝るために二階に上がる。すると、ふくろうはあろうことか私の肩に乗ってきた。
『……ふくろうさん、出口はあっちですー。』
そう言って声をかけるけど、ふくろうは私の肩から動かない。
めんどくさくなったので、そのまま二階に上がってふくろうを抱きしめたまま寝ました。まる。
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