「お前が赤髪の女かぁ?」
私の倍の倍の倍の身長くらいある白ひげさんをポカンとしながら見る。
でも、白ひげさんから言われた言葉にハッと意識が戻った。
『……そんなわけないですよぉ。確かに私は赤髪さんに拾われましたけど、男女の関係はないですよぉ?』
「グララララ!それは悪かったな!」
大きな声で笑う白ひげさんに船体が揺れるような、そんな錯覚を起こす。
それぐらい、白ひげさんの声は大きかったです…
「で、なんでこんなところに来たんだァ?」
『はい、家出も本当なんですけどねぇ。一番はお礼を言いたかったりですかねぇ。白ひげさん。お人払いをできますかぁ?』
にっこりと笑みを深めて白ひげさんに言うと、白ひげさんの隣から反論の声。
まあ、当たり前なんですけどねぇ。
これも予測していたので平気でぇす。
「知らねぇやつとオヤジを二人きりに出来るわけねぇだろぃ。」
『では、マルコさんを残してお人払いをお願いしまぁす。』
「グラララ…マルコ。さっさとしろ。」
「オヤジ?!」
「オレのいうことが聞けねぇか。」
ギロリと白ひげさんがマルコさんを睨む。
すると、マルコさんはチラリと私を見てから周りにいたみんなを船長室から出した。
てゆか、半分覇気出してないですか、アレ。
まあ、いいですけどねぇ。
みんなが周りから気配がなくなったのを確認してから私は跪く。
『エドワード・ニューゲート様。今、私は改めてお礼を言いに参りました。』
『魚人島の一国の姫として。』
にっこりと、二人の瞳を見ながら私はゆるりと微笑んだ。
驚いたように口をポカンと開けるマルコさんと面白そうに口を歪めた白ひげさんが対象的でとても面白かったですよぉ。
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bkm