たくさんの武器が並ぶ。
私はその一つ一つを手にとってみるけど、なんかピッとしないんですよねぇ。
「いいのあったか?」
『うーん…』
どうもピンと来ないですねぇ。
とりあえずぐるーっと周って一通りの武器を見る。
すると、一つだけ気になるものがあった。
『!これ…』
「?どうしたんだ?」
『私の杖ですねぇ。』
形は確かに短剣。
でもきっと違います。
その短剣もどきを手にとって触る。
ええ。やっぱり私の魔法使い時代の杖ですねぇ。
『これがいいです。』
「そんなボロいのでいいのか?」
『はい。お願いできますかぁ?』
「名前がそれでいいならいいんじゃないか。」
ポンとシャンクスさんは私の頭をぐしゃりと撫でると私から短剣を取って買ってきてくれた。
『シャンクスさん、ありがとうございましたぁ。』
「支払いは身体で『シレンシオ【黙れ】』……?!」
下ネタを言おうとしたシャンクスさんを呪文を唱えて黙らせる。
シャンクスさんがとても驚いたように口をパクパクと動かしてたけどスルーしようと思います。
やっぱり私の杖ですねぇ。
私の手にしっくり来ますし。
『スペシアリス・レベリオ【化けの皮 剥がれよ】』
そう呪文を唱えると短剣だった私の杖は元の杖の姿に戻る。
やっぱり私のでしたかぁ。
「今のなんだ?!」
『あ、シャンクスさんごめんなさぁい。ちょっと試させてもらいましたぁ。』
「あ、あぁ。それは大丈夫だが…今のなんなんだ?!」
そう言って私に詰め寄るシャンクスさん。
…説明するのめんどくさいですねぇ。
シャンクスさんが大きな声出すからみんなに注目されてますし。
『とりあえず、船に戻ったら話しますからここを離れませんかぁ?』
「お?おう!」
早く話を聞きたいらしシャンクスさんに思いっきり手を引かれて海賊船に戻った。
シャンクスさん力が強くて手痛いですよぅ。
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bkm