ホイヘンスの原理 16


現在夏休みー!
夏休み中はほぼ毎日凪ん家にお泊まり。
凪ん家は基本人がいないから、ポケモンたちが出てても文句言われない。


『にゃーにゃーにゃーにゃーにゃにゃにゃー!』
「ーーー!」


そして今は、いろはと一緒に仲良く散歩。
いろははぱっと見お人形だから、別に大丈夫なんだよね。
これから学校で補習だけど、気にしない。

だって、補習はサボるためにあるんだから!

だいたい二教科やらなかったからって、補習ってずるいよね!他のは百点なのにー。


「あ、春夏秋冬さん。」


そんな朝のお散歩中に、前に会ったことのあるおもしろ男の子がいた。


『あー…(名前なんだっけ?)』
「あ、ご、ごごごめん!そういえば、自己紹介とかしてなかったよね?!俺!沢田綱吉!」


あ。そうそう。そんな名前だったかも!
それにしても綱吉かぁ…

綱吉といえば!

『将軍?』
「え?」
『え?』


二人して首を傾げる。
将軍じゃないの?


『将軍じゃないなら、なんて呼べばいーい?』
「えぇっと…(なんで将軍が出てきたんだろ…)」

「コイツはダメツナだぞ。」


ふと、ここにはなかった高い子どもの声がして、塀の方を見ると、そこにいたのは赤ちゃん。
ただし、二足歩行。


『ダメツナ?』
「リボーンッ?!お前変なこと言うなよ!」
「変もなにも本当のことだろーが。」


二人が言い争いをしてるのを見る。

あれ?赤ちゃんって、そんなペラペラ喋れるんだっけ?


「あのさ!リボーンのことは気にしなくていいから!」
『じゃあ、ツナって呼ぶね!私のことも名前でいいよーう!』
「え?!あ、うん、えっと、名前…ちゃん?」
『うん!よろしくね!ツナと…あとリボーンも!』


新しい友だちが出来た!
あとで凪とあげはに報告しよー!

ニコニコと笑っていた私は知らず知らずに非日常に飛び込んでいたのには気付きませんでした。まる。


ツナSide

俺の学校には可愛いって有名な子が二人いる。
同じクラスの笹川京子ちゃんと隣のクラスの春夏秋冬名前ちゃん。

二人とも、本当に可愛くて目の保養になる。

特に名前ちゃんは、あまり人といないで学校をサボることが多いから、見たらラッキーだって言われてる。


『へーぇ。ツナはマフィアなんだぁ。』
「そうだぞ。名前、お前も入れ。」
『んーっと、凪とあげはの許可貰わないと駄目だよーう!』
「り、リボーン!名前ちゃんは一般人なんだから、そういうこと言うのやめろよ!」


そんな名前ちゃんと、俺喋ってる…!

噂通り、名前ちゃんは可愛い。
俺より小さい身体に、まんまるな二重の瞳、それからくるくると変わる表情は見ていて癒される。

き、緊張する…


『あ。』
「へ?どうしたの?」
『勉強道具忘れたー!』


うん。やっぱりなんか抜けてるよね。

焦る素振りを見せずに、どうしようかなぁ、なんて言ってる名前ちゃんに胸がドキドキと痛かった。


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