ホイヘンスの原理 15


恭弥と仲直りできてルンルン気分で学校に向かった。
私が素直に学校に行ったら、あげはが何故か泣いてたみたいなんだけど、なんでだろー。

ま、いっか!

今日は調理実習があるらしい。
クラスメイトの子に連れられて、私は家庭科室に向かう。

なんか知らないけど、おにぎり作るんだって!
具はなんでもいいって、言ってた。


『んー…、鮭…イクラ…、イクラ食べたい…』
「ねぇ、春夏秋冬さんは何にするの?」


でもなぁ、と悩んでいると、誰かが私に話しかけてきた。
そちらに目を向けると、可愛い女の子と美人さん。

あれ?でも、こんな子おんなじクラスにいたっけ?


「あ、私は笹川京子って言うの!」
「あたしは、黒川花よ。」
『…さ、さがわさん、と、くろかわ、さん?』
「京子でいいよ!私も名前ちゃんって呼んでもいい?」
「あたしも花でいいわ。」


初めての人に戸惑うと、笹川京子ちゃんと、黒川花ちゃんがニッコリと笑う。

どうしよう…、
仲良くなれるかなぁ?

ちらりと二人を見ると、にっこりと微笑んでいた。





『じゃあ、私はきょんきょんのところ行ってくるね!』


調理実習が終わるころには、すっかり京子と花と仲良くなってた。
二人はA組なんだって!今度遊ぶ約束もしたよ!


「今度一緒にお弁当食べようね!」
「いつでも大歓迎よ。」
『うん!ありがとー!』


にこーっと笑って二人に手を振ってから、私は作ったおにぎりを恭弥に渡すために応接室まで走った。


「…てか、名前が言ってたきょんきょんって誰?」
「名前ちゃんのお友達じゃないかなぁ?」


私が行ったあと、二人が不思議な顔をしてたのは知らない。



『きょんきょーん!』


バンッと恭弥がいる部屋の扉を開けると同時に、私に飛んできたトンファーを避ける。


「…変なあだ名つけるなって何回言ったらわかるの。」
『だって、恭弥って呼ぶのつまんないよ?』
「………で、何の用?」


私に言うことを諦めたのか、恭弥にそう聞かれたので笑顔でおにぎりを出す。

ちなみに、中身はイクラと鮭とシーチキンだよ!


『あのね、あのね!おにぎり作ったの!』
「ふーん。」
『だから、一つあげるー!』
「しょうがないから、貰ってあげる。」
『うん!』


今日も今日とて私は平和です!

その頃、1-Aでプチ事件が起こってるのを私は知らなかった。


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bkm
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