ホイヘンスの原理 14


昨日はあのゴタゴタに紛れて帰った。
ら、あげはに怒られた。怖かった。
冷凍ビームやられそうになった。

なので、私は今日はちゃんと学校に来たよ!
あげはに怒られるの怖い。怖かった。

結局恭弥と仲直りしてないから怖いんだよねー。
うー…仲直りしないと駄目なのはわかってるけど…

なんて言えばいいかわかんないよーぅ。


『帰りたいなぁ…、』


教室の隅でボソリと呟いた。

それにしたって、眠いなぁ…
帰りたいし、眠いし、いいことないやぁ…

そんなことを考えていると放送の入る音がした。


【1-B 春夏秋冬名前今すぐ風紀室にきて。】


それは紛れもなく、恭弥の声。
でも、まあ、喧嘩しているので、そのまま窓の外を見ていると、教卓にいた先生が私の席まで来ていた。
特に興味もないので見ることはしない。


「春夏秋冬さん、今すぐ風紀室に行きなさい。」


その命令口調な先生にイラッとする。
なんで、私が先生にそんなこと言われなくちゃいけないの!むかつくー!


『でも、せんせ。今は授業中ですよー?』
「さっさと行きなさい!」

バンッ

そんな音がして机が揺れた。

ムム、この先生ムカつく。あとで、悪戯してやろ。
そう決心してから、私は無言で席を立つと教室を出て風紀室にむかった。


『コンコンコン、入っていいですか?入ります。』


そう言って、ガラッと風紀室の扉をあける。
すると、そこにいたのは眉間に皺を寄せた恭弥。

うぅ…恐いなぁ、


「座って。」
『…はぃ…、』
「草壁、お茶とケーキ出して。」
「はい!」


恭弥の言葉に、リーゼントの人が返事をすると、すぐにケーキと紅茶が出てくる。

それに戸惑って、恭弥とケーキを交互に見てると、恭弥はリーゼントの人に出ていくように命令した。


「…食べて。」
『ぁ、う、』
「食べないなら、僕が食べるけど。」
『食べるけど…、恭弥は、もう怒ってない…?』


チラチラと恭弥を見ながら、そう呟く。


「……怒ってないよ。」
『ほ、本当…?』
「僕も、悪いところはあったしね。ほら、早く食べな。」
『…!うんっ!』


ポンポンと私の頭を撫でてくれた、恭弥に嬉しくて大きく頷く。

フォークに刺したケーキを食べると、すごく美味しかった。






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