そんな校舎裏でイジメ?!事件から三日後。
私はとても大変なことに巻き込まれてしまったらしい。
「こいつがこれから俺たちのマネージャーになる猫渕名前だ!文句は受け付けねぇ!」
『……………』
私の目の前に広がる知らない人の群れ。
私はすでに涙目である。
私がこんなことになったのも数時間前…ってか、ある先輩が悪い。
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「あ、猫渕さん。」
『くぁ……なんですか、鳳くん。』
友達もいないのでなにもするこもない私が今日も寝ようかと欠伸をしていると隣の席の鳳くんが話しかけてきた。
それに、ちょっとだけめんどくさいなと思いつつ、返事をする。
「今日さ、俺の部活の先輩が猫渕さんと話したいって言ってたから俺に着いてきてくれ『ごめんなさい。』え?即答?」
鳳くんには悪いけど行きたくないもん。
知らない人がたくさんいるとこなんて絶対行きたくない。
呆然と私を見てる鳳くんにプイと背中を向けると、私はお昼寝に意識を集中させることにした。
なんか鳳くんからの視線痛かったけど無視。
夢の中では、私のお父さんもお母さんも、村長もマリアさんもシスターもニノも星もみぃーんな一緒にいて、
すごく幸せだった。
幸せで幸せで目覚めたくなかったのに、
「ちょたーーー!!!!!」
「琉歌先輩!?」
大きな声が教室に響いたおかげで目が覚めちゃった。
……うるさい。睡眠妨害。
ムスッとしながらまた寝る。
「あ!この子だよね?」
「あ、はい。そうですけど…」
「ふーん。ね!起きてよ!」
また同じ夢が見れますよーにとお願いしながら意識を沈めていると、私の身体に誰かが触った。
『ゃっ!』
「えっ……?」
思わず私は触れたその手を振り払う。
私に触ったのは、あの金切り声の主の女の先輩だったらしい。
やだやだ!知らない人やだ!
『ふに…、』
「…まあ、いいや。ね、猫渕名前ちゃんだよね?」
目が笑ってないのに笑ってるその先輩に躊躇いながらもコクリと頷く。
この先輩はダメな気がする。
近付いちゃダメ。
恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い。
「じゃあ、ちゃんと放課後部活に来てね?来ないと……」
『っっっっ!』
その先輩は私の耳元で囁くように言った。
「じゃあねー!ちょた!その子放課後連れてきてね!」
「は、はい!」
恐い、あの先輩恐い。
あの先輩は私が河川敷にいること知ってた。
それで、私が来なかったら河川敷潰すって…!
ダメダメダメ!私の居場所なんだもん!
絶対に私が守るんだから…!
そんな決意をしながら鳳くんに着いて行くと、あれよこれよと何故か私は冒頭に戻るのである。
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bkm