『たっ、ただいまー!』
校舎裏でイジメ?!事件(私命名)が怖くて走って教会まで帰ってきた私はもう足がブルブルだった。
明日は筋肉痛な気がするなぁ。
そんなことを考えながらいつまで経っても返事がないシスターに不安を覚える。
どうしよ、どうしよ。
シスターがいないよ!!!!
いっつも、私が帰ったら「おかえり」って言ってくれるのに!!
私はすぐさま荷物を置いてきっと近くにいるであろうニノと星に言わなければ、と思い教会を出た。
『に、にのぉぉお!!!!!!星ぃぃい!!!!』
「なんだ?」
『ふぎゃっ、』
二人の名前を叫ぶと、すぐ後ろからニノの声が聞こえてビクリと肩を揺らす。
びっくりしたぁ…
そう思ってクルリと回れ右をしてニノの方へ身体を向けると、知らない人がいた。
『!』
「え、ちょ、」
『帰るぅぅぅうう!!!!!!』
その人を確認した途端、私の足は教会の方へ猛ダッシュをしていた。
後ろから聞こえたニノの「また明日な」と言う言葉をバックに知らない人がいたことに涙目な私でした。まる。
……なんか、最近人見知りが激しくなった気がする
バタンッ
教会の扉を思いっきり閉める。
『うー…知らない人怖いのにぃ…』
シスターにもらった自分の部屋の角の方で体操座りでグズグズといじやける。
すると、誰もいないはずなのに、私の頭に大きな手が乗った。
『うにゅ?』
「よしよし。もう怖くないぞ。」
『シスター?』
私の言葉にふわりと微笑むシスターに私は思わず抱きついた。
『ふにゃぁぁあん!!!寂しかったよぉぉお!!!!!』
「あぁ、一人にして悪かった。」
『ぅっうっ、うにゃぁぁあん!!!!』
ぐりぐりとシスターのおへそに頭を擦り寄せる。
シスターは、そんな私の頭をぽんぽんと撫でながら私を抱き締めてくれた。
そのままシスターに撫でられていると、ウトウトと眠気が襲ってくる。
私は最後にくいくいとシスターの服の裾を引っ張るとニコリと笑った。
『うー、シスター、シスター、』
「なんだ。」
『私、シスターだぁいすき…』
そのまま私の意識は沈んでいった。
だから、
「……っ、」
シスターが私の言葉に鼻血を出していたことは知らない。
prev next
bkm