人形劇 18


“名前お帰り!”と書かれた大きなケーキ。それと、その周りに集まる幻影旅団のみんなとミルキ以外のゾルディック兄弟。

ちなみに、ゾルディック家族はイタリアでまた暗殺家業をしてるらしい。キルアが言ってた。
で、引きこもりのミルキ以外が来たんだって。今度、イタリア行ってミルキの部屋漁ろーっと。

ま、それはいっか!


『これすごーーい!!!』
「なんじゃ、これ…、」


大きなケーキに呆然としてる雅治の横で、キラキラと目を輝かせる。

すっっっごく美味しそう!


「名前、お帰り!」
『シャル!』
「あたしらに黙って行くから心配したんだよ。」
『マチも!』


シャルが私に抱き着いて来たと思ったら、すぐにシャルが離れてマチが私を抱き締めてくる。

その後ろでは、パクノダにシズクに、ウボォー、フランクリン、ノブナガ、フィンクス、フェイタン、ボノレノフ、コルトピ、旅団のみんながいた。


『みんな、ただいま!』


私の言葉に微笑んでくれる人がいることが、幸せでした。


「えへへ〜、名前お姉ちゃんだぁ。」
『アルカも久しぶりだねっ!』
「名前お姉様!」
『カルトも相変わらず可愛い!』


抱き着いてきたアルカとカルトをぎゅーッと抱き締める。

みんなみんな、私の友達で、家族だった人。
優しくて、あったかくて、大好きな人たち。

私の、居場所。

大好きな人たちがいて、スリルもある今の生活。

私って、幸せだなぁ。


キルアSide


ニコニコと無邪気な笑みで笑う名前。
それはずっと変わらない。

名前はちょっと、いや結構狂ってるけど、それは別にイヤな感じはしなくて。
むしろ、俺は名前といると落ち着く。

それはムカつくけど、仁王とか言うやつも一緒なんだと思う。

名前は不思議だった。
最初に会ったのは、俺が暗殺した帰り。
イル兄と仲良く話してた。しかも、イル兄は少しだけ、本当に少しだけ笑ってて。
あのイル兄と仲良く笑って話すやつなんているんだ、そう思った。

俺に気付いた名前が笑いかける。


『あー!君がキルアくんだぁ!銀髪だネ!』


べっとりと血のついた俺の髪を触りながら、綺麗だねー、なんて言って笑う。
その時、俺は確かに名前に恋をした。

月の光に照らされて煌めく名前の笑顔に。


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bkm
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