最強なーう。 6


流架と名前が縛られてる頃、

「…流架と名前が縛られてた?」
「はいっ、名前さんは泣いていました!流架君は名前さんに触れなくて怒ってるカンジでした。」
「そういや、飛田の奴幻覚使いだっけ…」
「まさか勝負に負けると思って人質に!?」
「…………許さねぇ…」



*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*


もう嫌だ。帰りたい。


「名前…なんかいい匂いする……」
『…お願いだから離してください……』
「やだ。」


私の頭を抱くように抱きしめる流架くんに私はとっても疲れてる顔をしてるだろう。

ちなみに、ピヨはちゃんと原作通り帰って行ったよ!ピヨは帰って行ったけど、私の精神的ダメージが半端じゃないよ!

これも全部蛍ちゃんが悪い!
ピヨを帰す代わりに私を売るとか…!


「いい加減名前から離れなさい。」
「うるさいなぁ、今井がピヨを帰したら名前になんでもしていいって言ったんじゃないか。」
『そこに私の意思は入ってないよ。お願いだから気付いて!』
「ルーカぴょん!ほーら森の仲間が挨拶にきてまちゅよー」


そう言って蜜柑ちゃんはウサギを抱っこして流架くんに見せる。
これほど、蜜柑ちゃんのKYっぷりに感謝したことない!蜜柑ちゃん大好きだ!


「……名前行こ。」
『流架くん……私の腰から手を離そうか。』
「……………」


無視、だと…?
私を華麗に無視した流架くんはスタスタと森の中に入っていく。

ちょ、私の腰を触るなぁ!


「おや?無視でちゅかー?」
「……ルカぴょん、名前。なかなか売れ筋好評よ。」
『私の写真を売るなぁ!』


自由すぎるよ!自由は私の代名詞なのに!
てか、蛍ちゃんは私のウサ耳写真売るなぁ!
流架くんの写真は自業自得なので知らないよ☆
てか、そもそも私と一緒にいる時とアリス使ってる時の顔たいした代わりはないよ!


「うるさいなぁ!先に進むんだろっ!」
「あんた、名前がいる時といない時じゃ性格違うなぁ。」
『だってほら、流架くんは棗くんが大好きだから。ね。』
「大丈夫、名前は監禁したいぐらい愛してるから。」
『…大丈夫じゃないね。』



流架くんマジ恐い。
棗くんのほうが好きでいいのに。私の平和のためにも!


「なんで棗なんか好きなん?あいつ、クラスの子いいように使ってたやん。サイテー。」
「なにも知らないくせして勝手なこと言うな!棗を悪く言うな!…お前らなんかに欲しくもない力を持ってしまった棗の…棗の気持ちが分かってたまるもんか……!」


そう言う流架くんはすごくいい子なはずなのに、私を抱き締めてるからイケメン度が半減だよ。


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