蛍ちゃんに怒られてからは大人しく乗っていた蜜柑ちゃん。
…え?私?私はいいんだよー!
でも、途中からアリスの話になった。
まあ、私から話ふったんだけどー!
「蛍ちゃんはね、天才発明家なんだよ。」
「天才発明家…?」
「そうだよ。」
『蛍ちゃんが作るメカは不思議なんだよねー!私も愛用してるよ!』
委員長と蜜柑ちゃんに向けてニッコリスマイルをしながら話す。
まあ使うのは主にイタズラにだけど!
だって蛍ちゃんの発明品ってイタズラに使えるんだもん!
「あのね、アリスの子は年齢に関係なく社会に貢献できる力を持ってれば学園を通じて外の仕事を引き受けたりもできるだけど…」
『蛍ちゃんも、そーゆーのに期待されてるって訳だよ!』
「でも、蛍ちゃんの能力にはムラがあって、今んところ自分の興味ある発明しかアリスは働かないんだよね……」
チラリ、と蛍ちゃんを見るとキリンカーに草を食べさせていた。
それにクスリと笑うと、蛍ちゃんに何笑ってんの?みたいな目で見られたのでヘニャリと笑い返しといた。
そしたらスルーされたんだけどね!
まあ、私は蛍ちゃんがツンデレだって信じてるから気にしない、気にしないよ!
「蜜柑は名前のアリスと委員長のアリスについては知ってるの?」
「え?」
「いいよぅっ、僕の事なんて……!」
私をスルーした蛍ちゃんはクルリと後ろを振り返って蜜柑ちゃんに話しかける。
話題に上がった委員長が顔を真っ赤にして手をブンブンと自分の前で振ってる姿には可愛かった!!!委員長可愛い!!!
『委員長は幻覚のアリスなんだよねーっ!』
「へぇー!」
「そ、そんな大したもんじゃ…えへへ」
「で、名前は動物変身のアリス。」
『いえーす!』
Vサインをしながら蜜柑ちゃんの方をみるとキラキラした目で見られて照れちゃった☆
「なんかちょっとみしてー」
「えーじゃ、じゃあ、ちょっとなら…」
「どーせアンタこの勝負負けるかもしれないんだし、今のうちに勝利の幻覚でも創って夢見させてもらえば?」
ハッキリバッサリ言う蛍ちゃんに笑いを堪える。
そんな蛍ちゃんをスゴイ顔で見る蜜柑ちゃんにも笑える。
でも笑わない、笑わないんだからなぁ!
「蛍…」
「アンタがアリスかどうとかそんな事はどうでもいいけど、さっきみたいに身一つ守れないのに、少しは巻き込まれた周囲の迷惑も考えてほしいもんね。アリスかどうとか以前に、そんな足りない考えでやっていけるほど、学園は甘い所じゃないのよ。こっちに火の粉が飛ぶ前に、その甘えた根性何とかしてちょうだい。」
そう言って蜜柑ちゃんに爆弾トークをした蛍ちゃんにとうとう笑いが堪えきれずクスクスと笑ってしまった。
だって蛍ちゃんマジツンデレ!
本当は蜜柑ちゃんが心配でしょうがないくせに!
まあ、そんな所も可愛いんだけどね☆
そんなふうにニマニマと蛍ちゃんを見てたらギロリと睨まれた。
ので、ニコリと笑っておく。
そして、蜜柑ちゃんが思考の海から帰って来ない。
委員長はそんな蜜柑ちゃんをハラハラとした様子で見ている。可愛いね!
ぐうぅぅう〜〜〜……
そんな時、蛍ちゃんのお腹から可愛い音が。
蛍ちゃんって意外に大食いなんだよねー。
すると、蜜柑ちゃんは立ち上がって、
「ウチ……っ、お詫びに食料調達行ってきますっっ!行かして下さいっっ!」
とか行って何処かに行ってしまった。
私はというと、とうとう耐えきれず爆笑してしまいました☆
だってみんな面白いんだもん!しょうがない!
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bkm