泡沫の人魚姫 8


シャンクスSide

キョロキョロと興味津々に辺りを見渡す名前。
いつもは大人っぽい名前がキョロキョロとしてる姿は小動物のようで可愛い。
いや、俺は幼女趣味じゃない。
名前だからいいんであって、他のやつじゃ駄目だから。大丈夫。


「大丈夫、大丈夫。」
『?何が大丈夫なんですかぁ?』


きょとんと俺より背の低い名前は必然的に上目遣いで俺を覗き込むことになる。
あぁあ!可愛い!


『シャンクスさん、早く服を見に行きたいですよーぅ。』
「あぁ、俺が選んでやるからな。」
『一着だけですからねぇ?』


その名前の言葉に曖昧に笑った。


名前Side

『私、一着だけって言いましたよねぇ?』


私の目の前にはたっくさんの服と下着。
そんなに服と下着があっても着ませんし、全部がシャンクスさんチョイスっていうのが…ねぇ?


「金はあるんだしいいだろ!」
『よくないですよぅ?最近は私を買うために六億も使ってたじゃないですかぁ。ね、だから二、三着でいいですからぁ。』


そう。この人はなんと私を買うために六億ベリーも使った。
私もびっくりですよぉ。


「えー」
『えーじゃありませんよぅ。こんなに買ったらベンさんにも怒られちゃいますからぁ。』
「俺が船長なのにな。」


そう言ってシャンクスさんは苦笑いする。
まあ、確かにベンさんは船長のシャンクスさんよりしっかりしてますからねぇ。


『苦笑してる場合じゃありませんよぉ?とりあえず服を買ったら私、見に行きたいところがあるんですよねぇ。。早く行きましょう?』
「しょうがねぇなぁ…」


シャンクスさんはそう言うとしゃがんで私の服を選別し始めた。
…私が選んだ服が一着もないってどうゆうことなんでしょうねぇ。
シャンクスさんに文句言うのもめんどくさくなって私は一つため息を吐いた。


*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

二、三着の服と下着を買ってもらってお店から出て、向かったのはたくさん武器があるところ。


『あ、ここですよぅ!』
「……名前?ここは武器屋なんだが。」
『そうですよぅ?』


当たり前のことを言うシャンクスさんに首を傾げる。
武器が欲しくて来たんですから当たり前じゃないですかぁ。


「いやいやいや!なんでここに来たんだ!」
『?武器が欲しいからに決まってるじゃないですかぁ。』
「いらないだろ?お前は俺たちが守るんだから。」


シャンクスさんの言葉にフルフルと首を振る。


『私、守られるのは嫌なんですよぅ。だから、自分の身くらいは自分で守れるように短剣くらいは持っておきたいんです。』


ジッとシャンクスさんの目を逸らさずに言葉を繋ぐ。
私の真剣さが伝わるように。


「…短剣だけだからな。」
『!ありがとうございまぁす!』


渋々私が短剣を持つ許可をくれたシャンクスさんに笑ってお礼を言った。


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bkm
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