『シャンクスさん!早く、早く行きましょぅ?』
「あぁ、わかった。分かったからそんなに引っ張るなって。」
ワクワクと体が弾む。
シャンクスさんと一緒じゃないと駄目って言われたので早く行きましょう、と言っているのにシャンクスさんは準備が遅いですよーぅ。
「お前も子供らしいところがあるんだな!」
『う、うるさいですよーぅ!私が陸に上がるのはひさ、じゃなくて初めてなんですからしょうがないです!』
クスリと笑ったシャンクスさんにポンポンと頭を撫でられて子供扱いされたことに恥ずかしくて顔が赤くなる。
クスリと笑ったシャンクスさんは昔に見た記憶通りにイケメンで、
……ロリコンにときめくなんて愚の骨頂ですねぇ。
「ほら、いくぞ。」
『…シャンクスさん。』
「ん?」
『私、手を恋人繋ぎにする理由はないと思うんですよねぇ。』
私が頭の中でシャンクスさんにちょっとだけときめいてしまったことに嘆いていると、何故だかシャンクスさんは私の手と自分の手を絡めていた。
世に言う恋人繋ぎですねぇ。
何回も言いますけど私、13歳。赤髪さん、36歳。
……年の差23歳ですかぁ…。
これは犯罪ですねぇ。
じとーっと不審者を見るような目で見る。
「そんな目で俺を見るんじゃねぇ!」
『自覚があるなら気をつけてくださぁい。』
「違うからな?!俺は名前だからそーゆーんであって……他の奴らじゃ勃たね『ちょっと黙ってくださぁい。お願いしますからぁ。』むぐっ、」
シャンクスさんの口にちょうど持っていた布を入れる。
本当、救いようのない変態ですねぇ。
人がたくさんいるところで下ネタだなんて。
ムグムグなんか言ってますけど知りませんよぉ?変態なんか。
私はシャンクスさんを置いて船を降りました。
生まれて初めての地面にルンルンとする。
楽しみですねぇ。
『ふふっ!』
足があるってやっぱりすごいですねぇ。
足を踏んで地面をしっかりと確認して笑う。
「名前!勝手に行くな!危ないだろ!」
『あ、シャンクスさぁん。足があるってやっぱりいいですねぇ。』
私より後に下りてきたシャンクスさんににこぉと笑いかける。
すると、またシャンクスさんに抱きしめられたのでお腹の辺りをパンチしておきましたぁ。
「うっ、」
『シャンクスさん、セクハラはやめてくださいねぇ?』
「はい…」
素直に返事をしたシャンクスさんにまたにっこりと笑った。
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bkm