ホイヘンスの原理 7


『鳥さん、鳥さん鳥さん!知ってる?今日はね、転校生が来るんだよ!!!』
「どうでもいいから出てってくれない?それと僕の名前は鳥さんじゃないから。」
『?』


鳥さんの言葉に意味が分からないとでも言うように首を傾げる。
すると、鳥さんの眉間に皺が寄ったけど気にしなぁい!


『蓮蓮!今日も鳥さんが遊んでくれるよ!』
「ーー!」
「ねぇ、ちょっと。勝手にポケモン出さないでくれる?」
『もーまんたーい!』


モンスターボールからポケモンを出して自分はソファの上でゴロンと寝っころがる。

眠いなぁ、寝たいなぁ、


「ここで寝ないでね。」
『あー…うー?』


眠すぎて頭が回らない。
トロンと目が虚ろになる。


「ーー、」
『違うのー、あげは〜。ただ、眠いらけなのらー。あーうー。』
「ーー…」
「あげはも苦労してるよね…」


意識がだんだんと沈んでく私は、鳥さんとアゲハが私に対してため息を吐いてたなんて知らない。



*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*


そよそよと風が吹く草原のような場所で私は一人、白いワンピースを着て立っていた。


『……?ここ、どこだろー?』


キョロキョロと辺りを見渡すけど何もない。

うーん…
よく分からないし、うん。寝よ!

そう自己完結すると私は草原の上にゴロンと倒れる。そしてそのまま目を瞑った。


「クフフフ…」
『………………』


変な声が聞こえるけど気にしなーい。


「クフフフフ…」
『………………』
「クフフフフフフフフ…」
『うるさい!!』
「、」


余りにもクフフフうるさかったので怒鳴った。
もう!人の眠りを邪魔するなんてハゲるんだからね!


「…起きてください。」
『やだ。』
「……お菓子でも食べませんか?」
『いる。』


お菓子、その言葉に反応してむくりと立ち上がる。
すると、そこにはパイナップルがいた。


『やっぱりいらなーい。私、パイナップル食べれないもん!』
「誰がパイナップルを出すと言いましたか!」
『ん。』


私はパイナップル男の髪を指で指した。
男の髪は明らかにパイナップルである。


「違いますからね!これはパイナップルじゃないです!」
『うー。うーるーさーい。』


ギロリと私は睨み付ける。
だってだって!この人、私のお昼寝の時間も奪ってパイナップルを食べさせようとするんだもん!最低だよーぅ!


『私、寝るの!パインさんとお話してる暇ないの!』
「お菓子いらないんですか?それと僕の名前はパインじゃありません。」
『だって私パイナップル食べれないもん!それに私がパインって決めたらパインさんなの!』


中々に理不尽なことを言っている自分に気付きつつ、眠気から機嫌が悪そうにパインさんに怒鳴る。
すると、パインさんは怒鳴られたのにも関わらず、嬉しそうにしてた。

…パインさんは変態さんだったらしいです。


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bkm
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