あれから何日かが経ちました。
なんか日にち感覚がないのよ。きっと軟禁されてるからですね。わかります。
……うわぁぁぁぁぁあああああんっ!
なんで、私、こんなところにいるの?!
トリップしてから何故かイルミに気に入られた私はゾルディック家にペットとして紹介されていた。
人権がなくなったんだけど。基本的人権の尊重はどこいったのぉぉおお!
まあ、それはゾルディック家だから諦めて。
『ごめんなさいぃぃぃぃいいいいい!!もう来ないでぇぇぇえええぇぇええ!!』
「お姉様!この服着てください!」
なんで、私はカルト=ゾルディックに追いかけられてるんだろう。
いや、理由は分かるよ?なんかフリフリの着いた短い丈の着物をカルトが私に着せようとしてるからなんだけど。
いやだよ!そんなフリフリ着たくないよ!
『誰か助けてぇぇぇえええぇぇええ!』
「お姉様つかまーえた」
きゃぁぁぁぁあぁぁあぁ!
その日、私の悲鳴がククルーマウンテンに響いたそうな。
ちなみにその後、暗殺から帰ってきたイルミに脱がされそうになったよ。大泣きしたら余計にヤられそうになったよ。……もう帰りたい。
『ねぇ、キルアくん。私の人権はどこに行ったんだろうね。』
「あっ!もうちょっと!そこそこ!」
『あれっ?キルアくん聞いてる?無視?シカト?』
今日はキルアの部屋でベッドの隅の方で体操座りしていた。
いや、ここ最近思ったんだけどキルアの部屋とミルキの部屋が一番安心なんだんよね。
でも、キルアはゲームに夢中で私の話を聞いてない。なんだよ!私の話なんてどうでもいいのか!
「あーっ!くそっ!また負けた!…で、なんだっけ……てゆうか、お前のその格好なに。」
『ふふっ……それ聞く?それ聞いちゃうの?』
「(あ、やべ。)」
『今日もカルトくんとキキョウさんにやられたんだよぉぉぉぉおおおぉぉおお!!なんなん?!私、可哀想!!イルミくんには泣かされるし、カルトくんとキキョウさんには着せ替え人形にされるし、シルバさんとゼノさんには毒の訓練されるし、もうなんなのぉぉぉぉおおおぉぉおお!!てゆうか、まずさ!なんで私、イルミくんと一緒に寝てるの?!おかしいよね!?私、ペットちゃうぅぅうぅぅうう!!人間!!ヒューマン!!ふぇっぅぅうぅぅうう!!』
「お、落ち着けって。ほら、チョコロボくんやるから。」
『うっう…きる、あくん、ありがと、』
私が今までの鬱憤を吐き出すとキルアが私にチョコロボくんをくれたので、それを一つ食べる。
『うぅ…私、どうせ、ペットならキルアくんのペットになるぅぅうぅぅうう!!』
「お、おい」
「……ふーん」
ピシッ
まさしくそんな音がしながら私は固まった。
『ぃ、イルミく』
「ナマエ、どうなるか分かるよね。」
『うわぁぁぁぁあああんっ!!!!!!ごめんなさいいいいぃぃぃぃ……』
イルミくんはそうとう怒っているようで、私は首根っこを掴まれると、そのままイルミくんの部屋まで連行された。
1人残った部屋でキルアが
「ナマエ、ごめん」
なんて言ってたのは私には聞こえませんでした。まる。
prev next
bkm