泰然自若 18


まあ、そんなこんなでいろいろあった休日。
結局子どもたちは帰ってきました。
しんちゃんとは、今度しんちゃんの家族に紹介することを約束されました。
可愛かったんだよ!!ウルウルした目で「お願い…」だなんて聞くしかないよね!!!

ちなみにみんなが帰ったあとは、あいちゃんがいつも以上に甘えてくれてhshsした。
萌えた。私のあいちゃん日本一ぃぃいい!!!!!


トオルくんとボーちゃんとマサオくんにはほっぺにチューしてもらえたし…
え?なに、私ってもうすぐ死ぬのかな?
こんなに幸せだなんて…!
ねねちゃんには、抱きつかれてほっぺにチュだよ?!もう可愛いすぎる…!
なんか便乗して、景吾がやろうとしてたのは全力でスルーしてやりました。はい。
宗くんは恥ずかしそうに顔を赤く染めてて可愛かった!!!

で、今日。


「名前ちゃぁん、そんなつれへんこと言わんでや。」
『そんなことないですよ?ほら、忍足さんはさっさと練習に戻って下さい。』


変態がめんどくさい。バルス!!!!!
ベタベタと、部活中に私に触ってくる忍足にぶん殴りたいという気持ちを隠しながら笑顔で対応する。

てか、外で見てるあんたらのファンクラブのやつらが私をすごい目で見てるんだけど。
やば、もうそろそろ呼び出し来そう。


「おい!忍足!もう練習に戻れ!」
「…ちっ、」
『え、』
「…じゃあ、名前ちゃん、あとでたっぷり話そうなぁ。ほな、練習戻るわ。」


私が忍足を殴ろうか悩んでいると、景吾が忍足を呼んだ。そのあとすぐに聞こえた舌打ち。
それにポカンとしてると、忍足は私の手をとってキスをして練習に戻った。

え、あいつ舌打ちしたんだけど。
いや、それよりも私の手の甲にキスするとか…
どこのキザ王子だよ。おかしいでしょ。おかしい。


『……あいちゃんにあいたいなぁ。』


幼稚園を頑張ってるあいちゃんを思い出しながら、私は部室の部屋を掃除するために部室に向かった。

すごぉくめんどくさいと思いながら、掃除していると扉が開いた。

えーっと、このキノコは…

『日吉くんですか?』
「…そうです。酢乙女先輩に聞きたいことがあって。」
『?なんですか?』


あれ?私ってばなんかしたっけ?
聞きたいこと?私、日吉と逢ったことはないですよ。


「酢乙女先輩って、外国であった古武術や空手で無名の選手として優勝したあの人じゃないですか?」


……あぁ。そんなこともあったけ?

なにを隠そう私が十歳の時である。
あいちゃんが生まれたと同時に自他ともに認めるシスコンな私はあいちゃんのために護身術をやりまくった。
まあ、もともと護身術は齧ってたからね。
一応、私財閥の娘なんで護身術はやってます。
私だけならそこまで真剣にやらないんだけど、景吾もあいちゃんもいたし。
私が守らなきゃって感じで、いろんな大会に出てたら優勝してた、みたいな?
ちなみに剣道も優勝してやったよ!

あれ?でも、顔見せNGだったから写真と名前は残ってないはずなんだけど。


「…俺の父が大会とか見るの好きで写真が残ってたんです。」


と、ここで日吉は私の心を読んだように疑問の答えをくださった。

ま、別に隠すほどのないことだし。いっか。


『そうですよ。まあ、私が十歳の時のことなので今は優勝できるかわかりませんけど。』
「!やはりそうでしたか。」
『それがどうかしましたか?』


ニコリと笑って日吉に聞く。
てか、そんなことなら入学してすぐ聞けばよかったのに。
なんでこのタイミング?


「本当は入学した時から気付いてたんですか、タイミングがつかめなくて…、」
『そうだったんですか。』
「あの、よかったら俺の家に来てくれませんか?」
『え、』
「父が、先輩の古武術を気に入ってしまって、」


うーん。と悩む。
まあ、日吉ならめんどくさいことないし…
いっか。


『いいですよ。ただ、土曜日か日曜日しか無理ですけど…』
「それでもいいです。よろしくお願いします。」


そんなこんなで、なんか日吉の家に行くことになったらしい。
…どうせだから、家で体動かしとこーっと。




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