黒磯さんに出されたサンドウィッチを食べる。
私一人で食べるのもあれだったからしんちゃんに一切れ渡す。
景吾にも渡したら断られた。
モグモグと食べているといつもの味と違うことに気付く。
『あれ?これ作ったのって宗くん?』
「あぁ。さすが名前だな。」
『宗くんの料理好きだからねー。まぁ、我が家のシェフの料理は好きなんだけどね。あれだよ。うちのシェフは中華系と和食系が上手だけど、宗くんはデザート系と洋食系がいいと思う!あー…宗くん私の嫁にならないかなぁ…』
サンドウィッチを食べながらそんなことを零す。
宗くんがお嫁さんになったら絶対にいいお嫁さんになると思うんだ!!!!
「名前は俺の嫁だろ。」「名前さんはオラの嫁がいいゾ!」
「「……ん?」」
『……』
私はスルーするぞ。うん。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
そんなこんなでご飯が食べ終わったあと、私たちは庭に来ていた。
なんてゆーか、景吾としんちゃんの険悪さは私だけじゃ対処できません。
なんでそんな仲悪くなった。わけわからん。
とゆーわけで、二人を置いて愛しのあいちゃんのもとへ向かう。
『あいちゃぁぁあん!!!!!可愛いぃぃい!!!!』
「お姉様!」
その勢いのまま、かつ包み込むようにあいちゃんの小さな体を抱き締めた。
やば、やばやば!
にっこりと笑いながら私の体を抱き締め返すあいちゃん可愛いぃぃい!!!!
『あーあいちゃん可愛いなぁ!もう!』
「ふふ、お姉様にはとても敵いませんわ!」
『そんなお世辞まで言えるようになっちゃって!』
「(全然お世辞なんかじゃないですのに。)」
私の知らない間に大人になったんだから!
ちなみに景吾としんちゃんは今だに何かギャーギャー騒いでいる。
てゆうか景吾……相手五歳なのに……大人げない…
そんなことを思いながらあいちゃんを抱き締めているとワンピースの裾をねねちゃんに掴まれた。
「名前お姉さんも一緒にリアルままごとしましょ!」
『リアルままごと?…いいねぇ!私は何をやればいい?』
リアルままごとなんて春日部防衛隊の十八番じゃないか!
やば、楽しみ!
「えっとね、名前お姉さんにはね…」
『なになにー?』
モジモジしながら私を上目遣いで見るねねちゃん……いい!!!
「名前お姉さんは…私の旦那さんになって!」
『……!!!よ、喜んで!!!!』
顔を真っ赤にして私に頼むねねちゃんに鼻血を出さなかった私マジ偉い。
てゆうか、なんで私が男役?とか思ったけどそんなのねねちゃんが可愛いからに決まってるよね!!
「ねねちゃんズルいですわ!私もお姉様に旦那さんになってほしいですわ!」
『なっ、ちょっ、』
そう言ってあいちゃんは私から降りてねねちゃんに抗議する。
なに、私ってモテ期?モテ期なん?
「じゃあ、名前お姉さんには二人の旦那さんをやってもらえばいいのよ!ね、名前お姉さん?」
『よ、喜んでぇぇぇえ!!!!!!』
鼻を抑えながらとてもいい笑顔で私は親指を立てた。
ちなみに、宗くんとしんちゃんを除く男の子組は私たちを見守っていて、景吾としんちゃんは今だに喧嘩をしていました。まる。
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bkm