座ってる私の腕の中にはあいちゃん。
あいちゃん可愛い、可愛いよ!
「俺の名前から離れろ。ガキ。」
「お兄さん、子どもに大人げないなぁ。そんなんじゃ名前さんに嫌われるのも時間の問題だゾ?」
「アーン?!」
両隣には景吾としんちゃんが睨み合うように私の腕を掴んでる。
てゆうか私は景吾のものじゃないし。
ちなみに宗くんは保父さんになっている。
さすが大和撫子である。
…あれ?どうしてこうなった。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
トオルくんが起こしに来てくれて、しんちゃんが甘えてくれてウハウハしながら私は朝ご飯を食べにリビングに向かう。
ちなみに、私の腕の中にはしんちゃんとトオルくんが収まってる。
ふふふ、天国はここにあったんだよね!!!幸せすぎる!!!
『おはよー!』
「おせぇ。」
『……え、なんで景吾がいるの?』
バァン!とリビングの大き過ぎる扉を開けるとそこにいたのは景吾でした。
「あいに呼ばれた。」
『あ、それは来なくちゃ駄目だわ。』
なんで景吾がここにいたのは分かった。
え?だってあいちゃんに呼ばれたら十分で来ないと。
これが酢乙女家と跡部家の子どもたちの中の常識です。
『それより朝ごはん食べたい。』
そう言いながら私は景吾の前の席に座る。
トオルくんとしんちゃんは私の膝の上に置きました。
「何言ってんだ。もう昼だぞ。」
『あー…二度寝したからねー。…てか、あいちゃんたちはー?それに宗くんもいないし…』
なんともうお昼だったらしい。
それに、あーと口を開けながら力を抜く。
もちろんトオルくんとしんちゃんは膝に置いたまま。
「あぁ。あいつらなら庭で遊んでる。」
『ほんとー!!じゃあ、早く行こう!!写メ撮りたい!!トオルくんとしんちゃんも皆と遊びたいもんねー。よし、ご飯は後でいいや。行こ!!』
景吾の言葉に目を輝かせる。
やだ、庭で遊んでるあいちゃんたちなんてレアじゃん、レア!!
宗くんとぼーちゃんのツーショット欲しい!!
あ、マサオくんとあいちゃんのツーショットも可愛いな。
ルンルンしながら席を立とうとする。
すると、目の前にいた景吾に止められた。
『なぁにー?』
「お前はちゃんと食え。」
『えー。』
私が口を尖らせた途端に景吾は鋭い目で私を見てくる。
それにめんどくさいな、と思いつつ肩を落としながら景吾に答える。
『……分かった。分かったからそんな目で見ないでよー。じゃあ、しんちゃんとトオルくんは先に庭に行っててくれる?場所分かる?』
「あ、大丈夫です。分かります。」
はぁ、とため息を吐き、景吾の言葉に渋々頷くと、しんちゃんとトオルくんを膝から降ろす。
『じゃあ、先に行って待っててね。』
「はい!ほら、しんのすけ行くぞ。」
「…オラ、名前さんと一緒にいたい」
私の足に抱きついてそう呟くしんちゃんにきゅーん。
やば、可愛い!
「しんのすけ!わがまま言うなよ!」
『トオルくん、大丈夫だよ。じゃあ、しんちゃんは私と景吾と一緒にいよっか。トオルくんもいる?』
しんちゃんをまた膝に置いてトオルくんに聞く。
すると、トオルくんは顔を赤くしてブンブンと首を振った。
「だ、大丈夫です!僕はみんなのとこに行ってます!」
『そう?じゃあ私もすぐに行くから待っててね!!』
「はい!」
ニコと笑って答えるトオルくん萌え。
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bkm