泰然自若 11


野原しんのすけ五歳。
オラは今日恋をしました。


*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

「でねっ!お姉様!こちらがねねよ!」
「桜田ねねです、よろしくお願いします!」


わふーい。
これが俗に言う自己紹介フラグですね、わかります。


『えっと、よろしくね。ねねちゃん。』
「はーい!こちらこそお願いします!名前お姉さん!」
『っ、』


こ、これは……!
可愛い、だと…?
思わず胸の前に手を当てて悶える。
そうだ。私って子供好きだったんだった。

私が悶えているのをよそに次々と紹介されていく春日部防衛隊組。
いちいち私のツボをついてくる四人に私はやられました。


「でねっ!この人がね、しん様ですわ!」
「の、のはらしんのすけです。」


しんちゃんが……
あの、お茶の間で大人気だったしんちゃんが…照れてる、だ、と…?

ここで私の萌え魂は爆発しました。


『あーーー!!!!!みんな超可愛いわ!!!!!あいちゃんも可愛いけどみんな可愛い!!!!!!てゆうか、照れてるとかきゅんきゅんする!!!!』
「お、お姉様…」
「っ〜〜〜!!!!」


私はちょうど目の前にいたしんちゃんを胸に押し付けるような形で抱き締めた。
可愛い!!!!可愛いぃぃぃいい!!!!
やだ、もしかしてこれがトキメキ…?
きゅんきゅんするよぉぉぉぉおお!!!!


「え、と名前さん。」
『んん?なぁに?しんちゃん。』
「な、なんでもないです。」
『きゃん!!!可愛いぃぃぃいい!!!!あいちゃん、あいちゃん!!!!』


顔を真っ赤にさせながら私に話しかけてきたしんちゃん。
やだやだ!超可愛い!!!
私は近くにいたあいちゃんに興奮気味に話しかける。


「なんですの?」
『え、あれ?あいちゃん?機嫌悪い?』
「そんなことないですわっ!」


あいちゃんは口ではそう言っているものの顔はそっぽ向いて私の顔を見てくれない。
やだ、お姉ちゃん悲しい。
私はしんちゃんを降ろしてあいちゃんの前にしゃがむ。


『あいちゃーん。私、なんかしたー?あいちゃんが私の顔見てくれないなんて悲しすぎるよー。』
「ふん。お姉様なんかしん様のお姉様になればいいんですわ!」
『……!!』


こ、これは…!


『きゅーーん!!!あいちゃんヤキモチ?やだ、可愛い!!!!大丈夫だよ!私はいつでもあいちゃん一筋だから!!!もうあいちゃんらびゅーん!!!』


勢いで私はあいちゃんを抱っこしてクルクルと廻る。
顔を真っ赤にするあいちゃん可愛いすぎるんだぜぇ!!




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