「では、発をやってみてください。」
『Yes!BOSS!』
ガツンッ
「殴られたいですか?」
『すいませんでしたぁぁぁぁあ!!!!』
ちょっとふざけたら、ウイングさんドカッと壁を殴ったので土下座しといた。
ウイングさんマジ恐い。笑顔恐い。
ちなみに壁はおもいっきりベコッと凹んでる。
「はい。発をやってくださいね。」
きっとこの副声音は「できなかったらどうなるかわかってるよな?」だと思う。
私はガクブルしながら纏をする。
『【現実逃避(エスケープ)!】』
最後に見えたのは至極笑顔のウイングさんだった。
↑→↓←↑→↓←↑→
目が覚めると私は森の中にいた。
ムクリと体を起き上がらせる。
ちなみに私の念能力は前も言った通りテレポート系です。
私にピッタリだね!
まあ、それはいいんだよ。それはいいの。
ここ、どこ?
どこを見渡しても森森森。
せんせー!ここはどこですかー!
そう思いながらキョロキョロと辺りを見渡す。
すると、私の上に影が出来る。
……影?
おそるおそる後ろを向くと、いたのはとても凶暴そうな熊さん。
『………へっ、へるぷみぃぃぃぃいい!!!!!!』
叫びながら私がそこから逃げたとたんに、私がいたところは熊の爪によって地面が抉れた。
『ひぃぃぃいいい!!!!!』
《ガアッ!》
『来ないでぇぇぇぇぇぇぇえええ!!!!!!!』
顔を涙でぐちゃぐちゃにしながら、私はカルトと旅団に鍛えられた脚で逃げる。
もうなんでこうなるのぉぉぉおお!!!!!
逃げ続けていると熊の声が聞こえなくなったので、私ははぁぁぁあと息をついてその場に座る。
疲れた。死ぬかと思った。
私って運が悪いのか。それともどっかの暗殺一家長男の呪いか、呪いなのか。
ふぅーと息をついて上を向く。
すると、そこにはどこかで見たような熊さん。
《グルルルッ!》
『ぴゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!!!!!!!!』
逃げるひまもなく私に爪が襲いかかる。
死ぬ…!
そう思って反射的に目を閉じた。
『…………?』
いつまで経っても来ない衝撃におそるおそる目を開ける。
すると、そこに見えたのは綺麗な金色。
「大丈夫だったか?」
『クっ、クラピカぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!!』
「うっ、」
クラピカにおもいっきりタックルをかます。
あぁぁぁあ!!!神様ありがとう!!!!!愛してる!!!!!
『むしろクラピカありがとぉぉぉおお!!!!!!!もうクラピカイケメンんんんん!!!!愛してるぅぅぅうう!!!!!』
「それはいいから離してくれないか?」
『もうクラピカから離れなぃぃぃい!!!!!』
私がクラピカにひっつきながらそんなことをしていると、ガサリと何かが来そうな音。
それを聞いて私はさらにクラピカにひっつく。
すると出てきたのは人間。
「……」
「『………?』」
「わ、わるかった!クラピカ、お前女がいるなら先に言っとけ!」
「勘違いやめてください師匠。」
『うわぁぁぁぁああんん!!!!!!人間だった!!!!人間だったよぉぉぉおお!!!!!』
「ナマエは耳元で叫ぶな。」
クラピカが冷たいけど、私、ここなら幸せに生きられる気がする!!!!!
クラピカマンセー!!!!!
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bkm