もうやだぁあ! 14


「では、発をやってみてください。」
『Yes!BOSS!』

ガツンッ

「殴られたいですか?」
『すいませんでしたぁぁぁぁあ!!!!』


ちょっとふざけたら、ウイングさんドカッと壁を殴ったので土下座しといた。
ウイングさんマジ恐い。笑顔恐い。
ちなみに壁はおもいっきりベコッと凹んでる。


「はい。発をやってくださいね。」


きっとこの副声音は「できなかったらどうなるかわかってるよな?」だと思う。
私はガクブルしながら纏をする。


『【現実逃避(エスケープ)!】』


最後に見えたのは至極笑顔のウイングさんだった。


↑→↓←↑→↓←↑→


目が覚めると私は森の中にいた。
ムクリと体を起き上がらせる。

ちなみに私の念能力は前も言った通りテレポート系です。
私にピッタリだね!
まあ、それはいいんだよ。それはいいの。

ここ、どこ?

どこを見渡しても森森森。
せんせー!ここはどこですかー!

そう思いながらキョロキョロと辺りを見渡す。
すると、私の上に影が出来る。

……影?

おそるおそる後ろを向くと、いたのはとても凶暴そうな熊さん。


『………へっ、へるぷみぃぃぃぃいい!!!!!!』


叫びながら私がそこから逃げたとたんに、私がいたところは熊の爪によって地面が抉れた。


『ひぃぃぃいいい!!!!!』
《ガアッ!》
『来ないでぇぇぇぇぇぇぇえええ!!!!!!!』


顔を涙でぐちゃぐちゃにしながら、私はカルトと旅団に鍛えられた脚で逃げる。

もうなんでこうなるのぉぉぉおお!!!!!



逃げ続けていると熊の声が聞こえなくなったので、私ははぁぁぁあと息をついてその場に座る。

疲れた。死ぬかと思った。
私って運が悪いのか。それともどっかの暗殺一家長男の呪いか、呪いなのか。

ふぅーと息をついて上を向く。

すると、そこにはどこかで見たような熊さん。


《グルルルッ!》
『ぴゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!!!!!!!!』


逃げるひまもなく私に爪が襲いかかる。
死ぬ…!
そう思って反射的に目を閉じた。


『…………?』


いつまで経っても来ない衝撃におそるおそる目を開ける。

すると、そこに見えたのは綺麗な金色。


「大丈夫だったか?」
『クっ、クラピカぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!!』
「うっ、」


クラピカにおもいっきりタックルをかます。

あぁぁぁあ!!!神様ありがとう!!!!!愛してる!!!!!


『むしろクラピカありがとぉぉぉおお!!!!!!!もうクラピカイケメンんんんん!!!!愛してるぅぅぅうう!!!!!』
「それはいいから離してくれないか?」
『もうクラピカから離れなぃぃぃい!!!!!』


私がクラピカにひっつきながらそんなことをしていると、ガサリと何かが来そうな音。
それを聞いて私はさらにクラピカにひっつく。

すると出てきたのは人間。


「……」
「『………?』」
「わ、わるかった!クラピカ、お前女がいるなら先に言っとけ!」
「勘違いやめてください師匠。」
『うわぁぁぁぁああんん!!!!!!人間だった!!!!人間だったよぉぉぉおお!!!!!』
「ナマエは耳元で叫ぶな。」


クラピカが冷たいけど、私、ここなら幸せに生きられる気がする!!!!!
クラピカマンセー!!!!!


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bkm
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