まあ、そんなこんなで自己紹介とかされたあと、私がいるのは蜘蛛の旅団団長の膝の上。
私の人権はまたもやなくなってしまったらしいです。
なんでペットなんだよ。
今はペットが流行ってるんですか。
あれ?なんだろう。涙が出てきたよ。
「ああ、そうだ。明日はナマエを俺たちの仕事に連れて行ってやろう。」
『………え?』
あれ、今不吉な単語が聞こえたよ?
え?仕事?クロロ=旅団の仕事?
………やだくてー。冗談はいらないよ!
「仕事だ。俺たちは蜘蛛の旅団と言って有名なんだぞ。」
『………………』
3
「美しい宝とかな、美術館から盗むんだ。」
『…………………』
2
「団長〜、それだけじゃないでしょ?」
「あぁ!まあ、ナマエなら大丈夫だろう。」
『…………………』
1
「えぇー?名前はビビりだから叫ぶかもよ?」
「泣き顔がいいな。」
『…………………………………』
0
「ちゃんと静かに見学するんだからな。」
『いっ、やあぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!!!!帰る!!!!もう私帰るからぁぁぁぁ!!!!!!!やだぁぁぁあ!!!!!私の人権あるとこに帰るぅぅぅぅうう!!!!!イルキルぅぅぅうう!!!!うわぁぁぁああん!!!!!』
叫んだ。思いっきり。
だってだってだって!すごくいい笑顔しながら人殺ししてる現場に連れてくって言われたんだよ?!おかしいよね?!おかしい!!
でさ!なんで私が泣いてるのに、シャルナークとクロロはそんないい笑顔なの?!
こんな世界やだぁぁぁあ!!!!
クロロはヒソカとラブラブやってればいいじゃない!シャルナークはウヴォーギンとラブラブやってればいいじゃない!
私はそんな姿を画面越しで見てたいのにぃぃぃいい!!!!!!
『うーーーーーー!帰るーーーーーーーーー!帰るんだからぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!!』
力をいれて思いっきり叫ぶ。
立った際にクロロの顎にぶつかったのは秘密です。
パァァァア!
「「!?」」
『は……?』
その時でした。
私の体がキラキラと輝いて湯気のようなものを出したのは。
『えっ?な、なにこれ!?なにこれえぇぇぇぇええええ??!!!!』
「っ、ナマエ!」
しゅぽっ
そんな音がして次の瞬間私の体はその場から消えた。
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bkm