世界が一つになるまで 3


美朱ちゃんがいなくなった。
原作が始まるらしい。

お兄ちゃんも必死で美朱ちゃんを捜してる。


『血……』


私の着ている服には血がついてる。
真っ赤な美朱ちゃんの血。
私は今制服着てないのに、やっぱり双子だからかな?
それに…なんか、美朱ちゃんの気持ちが私に流れてくるみたいです。


『でも、私は美朱ちゃんじゃない。』


だから、美朱ちゃんの本当の気持ちなんてわからない。
私が感じてる気持ちは美朱ちゃんの一部でしかないのです。


『ぁ…ゲホッ、はっ、』


苦しい、苦しい苦しい!
私の身体は全身水浸し。
それに、なんだかうまく息が吸えない。


『はっ、はぁっはぁっ、』


急に息が楽になった。
私は必死で息を体全体に吸い込む。


『はっ…もういや。なんで私が巻き込まれなくちゃいけないんですか?なんで私が苦しまなくちゃいけないんですか?私は関係ない。関係ありません。』


あぁ、頭がズキズキします。
なんで私がこんなことを感じとらなくちゃいけないんですか。
私は普通に生きたいんです。
美朱ちゃんと私は違うんです。


パァァァア
『、なんで。なんで私の身体が光るんですか』


なんで?私は行かなくちゃいけないんですか?
私はここで生きちゃ駄目なんですか?
ぎゅっと目を瞑って涙を堪えながら呟く。


『神様なんて、大っ嫌い』


その言葉を最後に私の身体どこか知らない場所へ飛んだ。


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bkm
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