『あ、明日も部活だよね?』
「いや。明日は久しぶりの休みだ。」
『うぇ…タイミング悪…』
副会長が座る席でぐたーっとなりながら力を抜く。
そんな格好になりながらも書類を書く手は止めない。
「なんでだ?」
『いやー今日ね、あいちゃんの友達が泊まりに来るらしくてさー。』
私としてはあんまり会いたくないんだよねー。
そんなことを景吾に愚痴る。
「…それは男か?」
『あー…四人くらい男の子がいるね。』
「なっ!俺は認めないからな!」
『お前は私のあいちゃんのなんなんだ。』
そう言って怒鳴りながら立ち上がった景吾に思わず突っ込む。
いや、だってねぇ?
「あいの兄だ。」
『私は景吾みたいな兄弟を持った覚えはありません。』
「………なるかもしれないだろ。」
『?なんか言ったー?』
「いや、」
ぼそりとなんか言った景吾にとうとうあたまおかしくなったのかなぁなんて思いつつ、手を動かしていたらやっと書類ができあがった。
『んーっ、終わり!じゃあ、私はこの書類先生に出してくる!』
「わかった。じゃあ放課後な。」
『ん、りょーかい!』
景吾に手を振ってから私は生徒会を出た。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
『失礼します。』
「あ、酢乙女、ちょっと待ってくれ。」
『はい?』
書類を置いて職員室から出ようとすると、担任に呼び止められた。
くそぅ、てゆうか生徒に職員室関係の書類やらせるなし。
「確か酢乙女は芥川と同じクラスだったよな?」
『ええ、』
あ、いやな予感。
「芥川を起こしてきてくれ。」
だからさっさと帰ればよかったんだよ。
私のばーーーか!
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bkm