泰然自若 6


「名前ちゃん、」
「名前ちゃんこれ知っとる?」
「名前ちゃん今度一緒に飯食わへん?」
「名前ちゃん名前ちゃん」


ふふ、ふふふふふ。


『もう嫌ぁぁぁああ!!!なんなの?!ねぇなんなの?!私なんかしたの?!しつこいんだよぉぉお!!』


生徒会室で日頃の鬱憤を思いっきり叫ぶ。
え?今が授業中とか気にしないよ?
私のストレスがどんたけだと思ってるんだぁあぁ!!!

テニス部のマネージャーになってから一週間。
忍足がすっっっっごくしつこくてすでに私のライフは0です。


「名前…」
『なに。景吾。あのウザいのどうにかしてくれんの。てゆうか、あの男くそウザいんだよ。あいちゃんの癒しでも私のイライラは治せないほどなんだよ?どんだけあの男のウザさすごいの。あーイライラする!!』
「(すげぇイラついてる…)」


ガンガンそばにあった椅子を蹴る。
ちなみに私は生徒会に入ってます。
副会長だよ。仕事の出来る女だよ。


『はぁ…とりあえず落ち着こう。うん。』
「おせぇよ…」
『だって本当にウザいんだもん。知ってる?最近私女の子によく睨まれてるんだよ?可愛い女の子に!くそ…あの変態男め……!』


景吾はすごい困った顔をしてるのはこの際無視をする。
だいたいもとはといえば景吾が私をマネージャーにしたからだ。


「分かった分かった、忍足には俺がなんとか言っておく。」
『ほんと?!やった!期待してる!今日は私に忍足を近づけさせないでねー』
「ったく。しょうがねぇな。」


しょうがないとか言いながらもちゃんと行動してくれる景吾に感動しつつ、景吾の側にあった書類を自分の手元に置く。


「?」
『その代わりに私が景吾の書類手伝ってあげる!!』
「悪いな。」
『別にいいよー。暇だったし。それに景吾は放課後練習あるんだし、目ぇ休ませなくちゃいい練習出来ないよ!』


手を動かしつつ、景吾ににこっと笑いかける。
それに景吾はふっと微笑むと自分の書類に集中し始めた。


『………景吾ってエロいね。』
「はぁ?!」


なんか大人っぽくてエロく感じた。
うん。ドン引きなんてしてないよ。






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