飴 のコピー | ナノ
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ツンデレ夏未ちゃんとお茶中の私。
ヤバい、テンションあがるよ!


「もうそろそろ授業が終わるわね…」


チラリ、時計を見て悲しそうな顔をした夏未ちゃんを見てから、私も時計を見る。

うわーもうそんな時間かぁ…


『だねー!夏未ちゃんと離れるの寂しいなぁー』
「っ!わ、私に会いたい時はいつでもここに来てもいいわよ?」


だから、ツンデレ大好物なんだよ、このう。


『ありがとう!今度は夏未ちゃんに会いに来るねー』


ツンデレご馳走様です。
マジぷめぇっス。


「楽しみにしてるわ。」


最後に夏未ちゃんの優しい笑顔が見れて私満足です。

そんなこんなで夏未ちゃんと別れた私は前の記憶を頼りにサッカー部の部室を目指した。

サッカー部の部室って何気遠いよねー…
私は年だから階段はキツいんだお!
体力ないとか、そんな…、本当のことは言っちゃだめ!

やっと見えた昇降口に、ホロリと笑顔になる。

神はまだ私を見捨ていなかった…!
…………うん。ごめん。やりたかっただけですえへ。

私が階段をあと一段降りようとすると、後ろから私が会いに来た子たちの声が聞こえた。
それに反応して後ろを見る。


「「優雨ーーーーー!!」」


と、思うと一郎太と守はそのまま私に体当たりした。


どーーん!!
『うっそーん!!』

ゴトッ
『っ〜〜〜〜〜〜!!』
「「優雨?」」


薄れゆく頭の中で最後に聞いたのは、一郎太と守の泣きそうな声でした。

……あえて言おう。

私を気絶させたのお前たちだからね!
体当たりすんな、馬鹿!



目を覚ますと守と一郎太のドアップでした。

………デジャヴだ。


「優雨が起きた!」
「優雨ー!!」


そう叫ぶと二人は私に力強く抱きついてきた。

お前ら犬か!可愛いな、おい。
でもさあ、


『くる、しいから、ね!』
「あ、悪い」
「ごめんなぁぁあああ!」
『わかったから、守は離しなさい。』


私がそう言うと守と一郎太は謝りつつもすぐに離さなかった。
まあ、力が弱まったからまだいいけどねー
この子ら、いつか私を殺す気がする。


「えー…だって優雨昨日来るはずだったのに昨日来ねぇし、最近ずっと会ってなかったんだぜー?」
「そうだ。それに綱吉と恭弥ばっかり優雨と一緒はズルいと思う。」


なに、この子たち。可愛いじゃないか。
いっつも生意気なの見てるからこの子たち見ると癒される。
生意気なの?みんな、まさかわかるよね。


『まあそれはいいとして、ここはどこ?』
「サッカー部の部室だ!」


……!なん、だと…?
ここが前に私が利用してた部室だったんだ…!
感動です…!

キョロキョロにやにや、部室を見渡す。
うへへ、ここがいずれたくさんの人で埋まると思うと嬉しいです。

てゆうか、一郎太は部活いいの?

そんなことを考えていると、カチャリと部室の扉が開いた。


「あれ?優雨ちゃん目が覚めたの?」
「あぁ!木野ありがとなっ!」
「ううん。大丈夫だよ!」


扉から見えたのは、これまた美少女。

うわあああ!!秋ちゃんだぁぁあああ!!
可愛いぃぃぃいいい!!結婚してええええええ!!!


「あっ!私、木野秋って言うの!サッカー部のマネージャーなんだ!下の名前で呼んでくれると嬉しいな!」
『私は水無月優雨だよ!よろしくね!秋ちゃん』


笑顔な秋ちゃん、超可愛い
私、最初秋ちゃんと守がくっつくかと思った。


「(取られた…)なぁ、優雨。」
『一郎太。どうしたの?』
「俺の部活にも来てくれないか?」
『いいよー』
「(パァァアア!)じゃあ、早く行こう!」


わあ、一気に表情が明るくなったね。一朗太。

……一郎太って顔に出やすい。可愛いけどさー。


『じゃあ守。私、一郎太の部活見てくるからねー』
「えー!俺のは見てくれないのかよー!」


そう言うと、守が口を尖らせて拗ね始めた。

……なんか一気に子供が二人出来たようだ。
可愛いから許すけど。


『また見に来るから、ね?』
「約束なっ!」
『わかったよ。じゃあ、私行ってくるね。帰りはみんなで帰ろうね』
「「わかったー」」


二人して被ったお返事に、頬を緩める。

いいお返事の見本や…!
可愛いな、おまえら。
あれ?私、可愛いしか言ってない気がする。


『秋ちゃんまたね。守のこと大変かもだけどよろしくね』
「ふふっ。わかった!」


秋ちゃんにそう言うと、シュンとしてる守の頭に手を置いて、私の手を繋いでる一朗太と部室を出た。

では、陸上部へレッツゴー!