[ 23/42 ] 私の両隣にはギタラクルになったイルミと変態ピエロことヒソカ。 ……濃ゆい。濃すぎる。癒しが足りないんだよ。 なんなの。この空間は。 あーこんな時に葵がいたら癒されるのになー。 二人が何かを話しているのを右から左に流しながらモンスターボールをいじる。 「へぇ、リンネとイルミって婚約してたんだ」 『……はぁ?』 と、突然なんか変な言葉が聞こえた。 婚約?誰と誰が? 「うん。だからヒソカは手出さないでね。」 『いやいやいやいや、イルミははなに言ってんの?私と君、今日初めて会ったじゃん。』 「……?」 首を傾げてなに言ってんの?みたいな目で私を見るイルミ。 ギタラクルの格好でそんな可愛くやっても無駄だから。むしろ不気味だよ。 「そういえば、」 『ん?なに?』 ヒソカがイルミの話しをスルーしたので私もそれに乗っかて話しを繋げる。 「リンネってクルタ『ちょっと待てぇぇええ!!!!!』なんだい?」 クルタ?変態今クルタって言ったよね? は?なんで?なぜに?ほわーい? 『ちょっとあっちで二人きりで話そうか。うん。イルミはちょっと待っててね。変た…ヒソカに話しがあるから。』 「今、変態って言わなかったかい?」 『そ、そんなのどうでもいいじゃん。ほら、ヒソカ行こ?』 心の中で変態って呼んでたから声に出しちゃったんだよ。うん。 それにヒソカが突っ込んできたのでスルーして、ヒソカの腕を掴みながらギタラクルから離れたところへ行く。その時に、イルミがヒソカをものすごく睨んでいたのは秘密だよ。 イルミには声が聞こえないようなところまでヒソカを連れてくると私はヒソカに向き合った。 『ねえ、クルタってどういうこと?』 「リンネが蜘蛛からクルタ族を救った女の子じゃないのかい?」 やべ、なんで知ってるんだ。 これはヤバイ。ヒソカって蜘蛛の一員だよね。だからか。だから知ってるのか。 「ボクがなんで知ってるのか気になるの?」 『…………』 無言で私は頷く。 だいたい、ヒソカにバレたら記憶なくせばいいんだよね。 ほら、頭を強く打ったら記憶がなくなるって言うし。うん。問題ない。 「ほっぺにチューでいいよ」 『よし、死ね。』 「」 そんな首を傾げて上目遣いしても気持ち悪いだけだから。この変態。 『で、なんで知ってるの。』 「しょうがないなぁ蜘蛛の中には記憶を操れる団員がいるんだよそれでボクが蜘蛛に入った時に教えてもらったんだ」 『………あ"。』 パクノダのことすっかり忘れてた。 そうだよ!!あの人、記憶とか銃でバーンじゃん! 『……あれ?ちょっと待って。あのさぁ、ヒソカが蜘蛛ってことはどうでもいいんだけどさ、もしかして私って探されてんの?』 ヒソカが蜘蛛に入ったのはクルタ襲撃後。 だって私が倒したやつ、私知らなかったし。 「うん。そうだよ。クロロ……ああ、蜘蛛の団長ね。が、リンネと、リンネと一緒にいた動物たち?にも興味が出来ちゃって捜してるみたいだよ」 『うっそーん。』 マジでか。 くそ、顔がバレてんならハンター試験受けないでよかったじゃん。ジンの脅しを無視してもよかったじゃん。 ………やっぱりジンは狩る。 『なんで、なんでヒソカは私にそんなこと教えてくれるの?』 「面白そうだから」 『は、?』 「リンネは強いし、どこまで逃げられるかなと思ってさハンター試験終わった後、ボクに会ったら気を付けてね。ボク、今も興奮してて自分抑えるの大変なんだ」 そう言ってヒソカが指すのは、 『っっっっっっっ、へんたぁぁぁぁぁぁぁあぁあい!!!!!!!!!!!』 私は叫んだ後、おもいっきりヒソカを殴りました。 |