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『おっひさー!元気ですかー?』


コンコンと扉を叩いてから返事が来る前に中に入る。
再不斬と白が不審者を見る目で見てたなんて知らないよ。見てないんだからね!
ちなみに、ミコトと出雲は外でお留守番中である。


「何の用だ。」
『いやー、決まったかなぁ?と思って。ま、もしも私のとこに来ないにしても来るにしてもこれからキミたちは私のだからね?』
「「は?」」


二人して間抜け面してこっちを見たのでクスクスと笑う。



『水影代理人、照美メイは桃地再不斬およびその仲間三名を巡音一族、巡音リンネの保護下に置くことを承諾する。』
「なんだ、それは。」
『照美メイ様との約束のあ・か・し』
「そういう意味じゃねぇ。俺たちはまだテメェの仲間になるとは言ってねぇ。」
『………』


語尾にはぁとがつくくらいブって言ったのに見事にスルーされた。
再不斬の言葉よりこっちの方がショックだよ。切実に突っ込み要員が欲しいな。


『ま、いいや。』
「?なにがですか?」
『あ、こっちの話。…で、仲間になるとは言ってない、って言ったよね?』
「あぁ。」


その言葉にコクリと頷いた再不斬を見てから私はニコと笑って話を始めた。


『確か私も言ったと思ったんだけど、私はキミたちの能力が欲しいんじゃなくて、キミたちが生きてる未来が欲しいって。だから、今回のことはただ私がしたいままに行動しただけ。まあ、他の人にはキミたちは私のものってことにしとくけど。そうじゃなきゃ、照美メイ様との約束が嘘ってことになるからね。そしたらキミたちはまた追われることになる。そのためにも、私の仲間になる、ならないは別にして私の仲間として、これからは行動してもらう。』


ニコニコと終始笑顔で言ってみた。
ら、口がつりそうだよー。
すると、何故か二人はコソコソと何かを話し始めた。
…あ。仲間外れ。


「再不斬さん…」
「あぁ、わかってる。」


なんか二人で納得すると、私を見てきた。
やだ。私、フルボッコ決定なの?ふざけすぎた?


「俺たちはお前を認める。」
『……はい?え?フルボッコとかじゃない?違う?』
「全然違いますね。」


ちょっときょどって不審者になったことは秘密である。
そしてクスリと微笑んだ白が突っ込んでくれた。やだ美形。


「僕たちはリンネさんの部下として今後貴女と行動します。」
『ほんと…?』
「嘘なんざついたってしょうがねぇだろ。」
「リンネさん、?」


再不斬の言葉を聞いた途端にポロポロ涙が零れる。
私もしかして、原作変えられたの?


『うわぁぁあん!!!!良かったよぉおお!!!!!』
「え?リンネさ、」
《《僕/ボクたちのリンネに何してるのぉぉお!!!!!!》》


バリンッとガラスを破って入って来た出雲とミコトに思わず涙も止まりました。
お前たちこそ何やってんのぉぉぉおお!!!!!



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