[ 25/56 ]

みんなに振られた私はロンリーでみんなとカカシの戦いを見る。

うーん。はたけカカシはみんなのこと舐めすぎだよねぇ。
本気のほの字もだしてないよあれ。


ボゴゥウウ

あ、サスケくんが火遁豪火球の術やった。熱そう。


「土遁心中斬首の術…」
「ぬぉお……!」


カカシは土の中からサスケくんを引きづりこんだ。
私はそれを黙って見る。


「…戦術の心得その三!忍術だ。…にしてもお前はやっぱ早くも頭角を現してきたか。でも、ま!出る杭は打たれるって言うしな!ハハハ」
「くそっ、」


それを観て思うことが一つ。


『……そういえば私の忍術ってミナトに教えてもらったのだけかもしんない。』


なんか悔しいなぁ。
サスケくんから大分離れたところまで来ると後ろから声がした。


「それよりリンネは俺とやらなくていいのか?」
『あはっ、だってみんなに振られちゃったし?私一人だけって言うのもなんかねぇ。』


やっぱりカカシにはバレてたらしい。
まあ【絶】してないからね。
【絶】してない私の気配なら上忍は気付くはず。


「お前なら一人でも俺からスズを取れるだろ。」
『!……取れると思うんだ。』


ニコニコしていた顔を無表情に変える。
こいつ…気付いてるかもしれない。


「俺、リンネとどっかで会ったことあるんだよね。」
『……ムカつく。あー!むっかつく!』
「!?」
『これで満足?あ、私はナルトたちが試験受からないなら私も落としてね。』


イライラした私は思わずカカシからスズを取った。
カカシも油断してたんだろう。
案外簡単に取れた。

私はカカシに言い捨てるとすぐにサスケくんを掘り出すためにサスケくんのもとへ向かった。

カカシ?そんなやつ知りませんけどなにか?


*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*


私がサスケくんのところに着くといたのは首だけ出ているサスケくんとその場に倒れているサクラちゃん。
とりあえず顔だけ出てるサスケくんに話しかける。


『サスケくんだいじょーぶ?』
「……巡音か。」
『いえす!あ、私のことリンネでいいから。ね?』


にっこりと笑いながらサスケくんに話しかける。
私だけ名前呼びじゃないのもなんかアレだしー。


「あぁ、分かった。それよりも、ここから出してくれないか?」
『んー。とりあえずサクラちゃんも起こして二人でやるね!』
「……頼む。」


それににっこりと笑うと私はサクラちゃんのところまで行ってトントンと叩いた。


『サクラちゃん大丈夫かーい?みんな大好きリンネちゃんだよん。』
「…リンネ、」
『あ、うそうそ。だからサスケくんはそんな目で私を見ないで。』


サスケくんの私を見る目が冷めてた。
やだ。この子まだ小さいのにそんな目をするなんて。
あ、私のせいですよね。ごめんなさい。


「ん……リンネちゃ、ん?」
『おはよ!大丈夫?気絶してたんだよー?』


やっと目が覚めたサクラちゃんを優しく起き上がらせる。
女の子には優しくしなくちゃだし!


「わ、たし……。」
『ま、とりあえずサスケくん掘り出すの手伝ってー!』
「サスケくん??!!!」
『ぁ……』
「……………」


サスケくんを見たサクラちゃんはまた気絶してしまった。
ループ、だ、と……?


サクラちゃんループ突入したので私は一人で泣く泣くサスケくんを掘った。
サスケくんにお礼を言われて複雑な気がしてちょっと不自然になったけど……大丈夫だよね?
サスケくんを掘った後にサクラちゃんを起こしていたら、あっという間に下忍試験は終了して広場に集まる時間を知らせるタイマーが鳴った。

広場に集まると私の可愛い弟が縄に縛られてた。
私のナルトがぁぁぁあ!!!!カカシめ、後で覚えてろよコノヤロー。

ぎゅるるるるる〜

集まると同時にみんなのお腹が一斉になる。
まあ、私は朝ごはんを食べてきたのでお腹は空いてないけど。


「おーおー腹の虫が鳴っとるね。…君達、ところでこの演習についてだが…ま!リンネ以外は忍者アカデミーに戻る必要もないな。」
『は?!ちょ、』


なんで?
私のこと落とせって言ったのに。
やっぱりムカつく。

私はカカシに抗議しようとカカシの方にツカツカと詰め寄る。
すると、カカシに口を塞がれた。


『っ、んー!』
「三人とも……忍者をやめろ!」


この野郎ぉぉぉぉおおお!!!!!!!




[*prev] * [next#]