2 [ 13/56 ] 《そっかぁ…僕たちもそのミナトとクシナって人に逢いたかったなぁ……》 久しぶりに温もりに包まれて眠った私は起きた瞬間、なんか泣けた。…泣かなかったけど。んで、今は出雲たちに私がここで生きて何があったかを話してる。みんなは静かに話を聞いてくれた。 『私も会って欲しかったなぁ…』 《で、いつここから出られんだ?》 『あ、それは明日から。』 《《《《《明日ぁ?》》》》》 え?それみんなで声を合わせるくらい大事なこと? てゆうか、龍くん寝てるじゃん!!! 『明日から私もアカデミー通うんだよ』 《じゃあ葵たちも一緒にいていい?》 葵はそう言って私にキラキラした目を向ける。うん。私の葵はやっぱり可愛い。 『いいけど、みんなのいる前では出ちゃダメだよ?』 《大丈夫!!ぼく絶対出ないよ!!》 ロアはそう言って私に擦り寄る。あぁ可愛い。可愛いは正義だよね。 《!……誰か来るから僕達中に入るね。ボールとカバン、バレないようにね》 『わかった。出雲……ありがと。』 《……後で僕も撫でて》 出雲はそう言うとボールの中に入っていった。出雲は葵とロアに遠慮して、私に甘えるの我慢してるんだもん。可愛いなぁ。 みんながボールの中に入ったのを確認すると、私はそれに“隠”をして周りから見えなくした。 「…リンネ、」 『どうしたんですか?火影サマ。明日のことで何か?』 「いや…おぬしのことがちと心配でのォ。自来也と綱手も心配しておったぞ。」 自来也と綱手は私が引きこもり生活をしている間に会った。私を孫のように可愛がってくれていた優しい人たちだ。てゆうか、なんであの二人付き合ってないの?おかしいでしょ。ちなみに、はたけカカシも来たことがあったが“絶”で気配を消して全力でスルーした。奈良家とうちは家もしかり。 『そっかぁ。あの二人にも早く会いたいなぁ。そういえば、私ってここを出たらどこに住むの?』 「うーむ。それなんじゃが、今まで通りミナトとクシナの家に住めばよかろう。」 『……ナルトのとこでは住めない?』 「…ナルトのところか。その手もあったな。うむ。そうするか。」 やった!言ってみるもんだね! 「ふむ。では、そのくらいかのォ。」 『うん。………火影様、私を殺さないでくれてありがと。』 「……本当は礼を言うのはこっちの方なんじゃ…」 火影は私にとても複雑そうな顔で笑った。その顔を見て私は何も言えなくなって、火影が帰るのをただ見ていた。 [*prev] * [next#] |