滅ぶ [ 8/56 ]

『ミナトー!クシナー!』


いないのかな?

二人の養子になってから半年が過ぎた。基本的に私は家で引きこもり生活をしてる。だって目立つし。まあ、家ではミナトとクシナに修行つけてもらってるし太る心配はない。ちなみに、ハンターの世界で使えた念はこの世界でも使えた。いわゆるチートだね!後、もうすぐでクシナはナルトを産むみたいだ。……10年以上も前に読んだだけだからその時になにがあるか忘れちゃったんだよね。うーん。大事なことだった気がするんだけど。


「リンネ!」
『そんなに急いでミナトどうしたの?』
「リンネの、巡音一族が滅んだらしい!」
『………え?』


私が思い出そうとしているとミナトは衝撃的なことを言い始めた。
私の一族が大蛇丸に滅ぼされたらしい。なんで分かったかって言うと巡音一族の一人が瀕死の状態で助けを求めて来たんだって。まあ、そいつは死んだらしいけど。


『そっか…。』
「……それでいいの?」
『うん。私は今巡音リンネじゃなくて波風リンネだから!』
「っ!あぁ!もうリンネは可愛いなぁ!」
『抱きつくなぁ!』


クシナ直伝のげんこつをミナトにやる


「いったぁ…!」
『そういえばクシナは?』
「ん!クシナなら病院だよ。お腹の調子見てもらってる」
『なんでミナトは行かなかったの?ナルトの父親のくせに』
「忙しかったんだよー!」


そう言ってミナトを泣き真似をし始める。なんかうざかったからまたクシナ直伝げんこつを食らわした。


「ただいまー」
『クシナ!お帰り!ナルトは元気だった?』
「元気だったよ。ほら触ってみる?」
『うん!』


クシナのお腹を触りながら耳を当てる。すると、お腹の中でナルトが動いてるのが分かった。


『すごいねー…』
「ふふっ。リンネももうすぐお姉ちゃんだってばね!」
『なれるといいなぁ…』
「リンネなら絶対なれるよ!」


私がクシナのお腹に寄りかかりながらそう呟くと復活したミナトがクシナごと私を抱き締めた。


『ミナトはナルトに嫌われないようにね』
「リンネの言う通りだってば」
「なんで?!」


私とクシナは顔を合わせると笑いながらミナトに言った


「『だってしつこそう』」
「オレしつこくないって!」
『クシナ〜。私今日は味噌ラーメンがいいなっ!』
「しょうがないってばねー。」
『やったぁー!クシナ大好き!』
「私もリンネのこと大好きだってば!」
「ちょ!オレは?!」
『えー…』
「リンネ?!」
『ウソウソ!大好きだよ!』
「オレもリンネのこと大好きだからねー!」
『だから抱きつくなぁ!』


クシナも笑ってて、ミナトも(親バカすぎだけど)笑ってて、私も笑ってる。今が幸せと思える。そんな日が続くって信じてた。

私は忘れてはいけないことを忘れて、のんきにそんなことを思ってたんだ。



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