「ふぇ……ひどいよぉ。なんでこんなことするのぉ?」


私の目の前で下手くそな演技をする気持ち悪い女

私の方がなんでこんなことするのって言いたい



――
――――


『?手紙―…?』


今日の朝、綱吉と幸せいっぱいで登校して下駄箱を開けてみると手紙が入っていた

内容は昼休みに屋上に来てほしいというもの。
名前がなくて誰からなのかは分からなかった

意味わかんない。
なんで私が綱吉以外の人に会いに行かないとダメなんだろ?

私はその手紙を破ってゴミ箱に捨てると私を待っている綱吉の方へ走って向かった


「さっき捨ててたのってなに?」

『変な手紙ー!よくわかんない』

「ふーん」


綱吉はそう言うと一瞬何かを考えるような素振りをすると「まさか、ね」と言って私にキスをした

綱吉、綱吉が私にキスしてくれた!

私は舞い上がって綱吉がなにを考えていたかを考える余裕なんてなかった



―――
―――――


キーンコーンカーンコーン


授業が終わってお昼休みになった
私は手紙のことをすでに忘れて綱吉を食事に誘おうとした


「夏川さん」

『………なに』


私が綱吉のもとへ向かおうとするとあの気持ち悪い女が私に話しかけてきた
しかも、私の腕に触った

やだやだやだやだやだやだやだやだヤダやだやだやだやだやだやだやだヤダやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだヤダやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだヤダやだやだやだ気持ち悪い!!!

綱吉以外の人が私に触らないでよ!


『やだ!』


私は気持ち悪い女の手をはがした

すると気持ち悪い女は後ろに思い切り倒れた


「大丈夫?!夏川さん、ちょっとひどいよ!」

「ふぇ……ひどいよぉ。なんでこんなことするのぉ?」


気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い!!!
あの時を思い出す!


『私に触らないで』

「それはないよ!由佳ちゃんに謝りなよ!」


由佳ちゃん?
……あぁ。あの気持ち悪い女のことか。


「………ふぇっ……」

『なんで?』


意味がないのに。
私は綱吉以外にはなんの感情もないのに?
悪いと思ってないから無理だよ


「うわー…最低」

「コイツありえねー」

「死んだほうがいいんじゃね?」

「てか、死ねよ」

「気持ちわるーい」


この人たちがなんて言ってもどうでもいい。


「どうしたの?」

「ツナぁ……夏川さんがぁ………」


そう言ってあの気持ち悪い女は綱吉に擦り寄った

ヤメテ。
私の綱吉に触らないで!
綱吉綱吉綱吉綱吉綱吉綱吉綱吉綱吉綱吉綱吉綱吉綱吉綱吉綱吉綱吉綱吉綱吉綱吉綱吉綱吉綱吉綱吉綱吉綱吉綱吉綱吉綱吉


『ぁあ、』

「……獄寺くん、俺と燐花は早退するって先生に伝えておいて」

「はい!」


綱吉はそう言うと、私の体を横抱きにしてカバンを持って教室から出た




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